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保育・子育てをより深く、おもしろくする知識

この記事では、日々の保育や子育てがより深く、おもしろくなる知識を紹介していきます。

日々の保育や子育ては、大変ではありますが、それだけで十分に深みがあり、おもしろい仕事や営みであることは間違いありません。

ですが、そこに学術的な知識を得て、

保育や教育への研究的視点

を持つと、保育や子育ての日々は、もっともっと深く、おもしろいものになるのです。

なぜなら、研究的視点を持つと、目の前の子どもやその発達・行動を、俯瞰的に見たり、予測を立てられるようになるからです。

例えば、子どもがけんかをしている場面。

目の前の今しか見えていないと、単発のけんかとして「点」で見てしまいます。

けれど、

3~4歳のけんかは、手が出るところから徐々に言葉で気持ちを伝え合うようになる

という知識を持っていると、毎回のけんかの中で変化していく言動や行動を、「線」として見ることができるようになるのです。

この見方ができると、子どもへの声のかけ方も、

前は手が出てたけど、言葉で言えたね

など、子どもの成長を踏まえたものに変わっていきます。

こうしてみると、保育や子育てに関する学術的な知識が、日々の実践にも大いに関係していることがわかりますよね。

そこで、今回は研究的視点を

  • 哲学
  • 言葉
  • 発達

という3つのカテゴリーにわけて、その大切さとおもしろさを紹介していきます。

学術的・研究的なんていうとすごく難しそうですが、日々の保育や子育てと絡めてみると、意外に身近だったりするのが保育・教育学のおもしろいところ。

  • 学びたいと思っているけれど、専門書を読む時間が取れない
  • 保育・子育て書はけっこう読んだけど、次になにを学ぼうか悩んでいる
  • 専門書けっこう高いんだよな・・・

そんな方が、寝転びながら肩の力を抜いて、学術・研究的知識のおもしろさを感じ、明日の保育・子育てに活かせる内容となっています。

この記事で感じたおもしろさをきっかけに、専門書に挑戦したり、研究的視点を保育・子育てに取り入れる方が増えてくれたら嬉しいです。

哲学ってどんなことを考えるの?

教育基本法には「幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なもの・・・」という文章があり、保育園でも基本となる考え方は同じです。

では、基礎を培おうとしている人格って、どんな人格のことなんでしょうか?

誰とでも仲良くできる人格?

自分で学ぶことができる人格?

その理想とする人格像によって、どんな保育・教育をしたらいいのか変わってくるとても重要なものです。

そういうことを深く深く考えていくのが哲学。

答えのない問いに、答えを探し続ける学問です。

保育・教育分野は、答えのない問いが特に多い分野です。

  • みんなが納得できるよい保育や教育ってなんだろう?
  • なんで学校にいかなきゃいけないの?
  • 理想の保育・子育てってなに?

そんな疑問が常に頭をよぎるのが保育・教育・子育てというもの。

その羅針盤となってくれるのが、哲学的視点です。

では、どうやったら哲学的視点を持つことができるのか?

答えは、すべてを疑って考えてみることです。

  • 毎日の朝の会って本当に必要なのか?
  • 好き嫌いせず食べることはガミガミ言うほど重要なの?
  • あの行事って必要ある?

こういった、日常の中で当たり前にしていることへ「本当に正しいの?」「意味はあるの?」と問いかけ、自分なりの答えが出るまで突き詰めて考え抜いてみる。

その繰り返しが、哲学的思考を育てます。

具体例が知りたい人は、↓の記事も読んでみてください。

モヤッとしたものが、少しくっきりすると思います。

言葉について深く考えるとは?

叱る時に使われがちな「反省しなさい」という言葉。

この言葉を使うと、子どもが犯罪者になるという考え方があると言われたらどう思うでしょうか?

子どもを褒める時に使う言葉。

でも、褒めると主体性が失われるかもしれないと言われています。

普段、当たり前のように使っている言葉ですが、一度振り返ってみるとその作用は複雑なことに気づきます。

人を勇気づけ、包み込み、背中を押してくれる言葉。

ですが、使い方をあやまれば、知らず知らずのうちに主体性を削ぎ、大人になっても呪縛となってしまう言葉

だからこそ、研究的視点を持ち、自分の言葉を振り返り、気を付けて使う必要があるのです。

では、言葉をどんな風に振り返るといいのでしょうか?

それは、自分がよかれと思って使った言葉に対して、いい面と悪い面、両方を想像してみるのです。

例えば、子どもが絵を描いてきたときの、

上手に描けたね!

という言葉。

一見、子どもが喜ぶいい褒め言葉に聞こえます。

ですが、「上手に描けたね」という言葉には、「上手だから褒められた」と子どもが思う可能性も秘められています。

すると、「褒められるためには上手に描かなきゃ」という考えに繋がり、知らず知らずのうちに褒められるために「上手な」絵を描く子を作り出してしまうのです。

こんな風に、

早く食べられたね!

それ、かっこよくないよ

など、裏側のメッセージに気づかず使われる言葉はたくさんあります。

ぜひ、少しずつでいいので、当たり前に使っている言葉を振り返ってみてください。

↓の記事でいろいろな具体例が見られます。

発達を知るとどんないいことがあるの?

発達には順序性があり、その道筋を知っているかは、子どもへの関わり方に大きな影響を与えます。

例えば、縁石など段差があれば登るのが子どもというもの。

危ないからと降ろしがちですが、実は段差を登ったり飛び降りたりする時にすごい学びが起こっているのです。

実はあれ、自分の体を使って、高さの概念を身に着けていると言われています。

その高さから飛び降りたらどうなるのか?

これを実際に飛び降りて体感していると、大きくなったとき自分にとって危険な高さがわかるようになったり、乗り越えられる高さかわかるようになります。

これはその時期に学ぶ必要があることなので、子どもたちの体は自然とその行動を取るのです。

発達に関する知識があると、子どもの行動の意味が見えてきます。

行動の意味がわかると、その行動を止めるにしても、止めないにしてもその理由や考え方は大きく変化することでしょう。

なにより、意味がわかるとイライラや不安が軽減されます

ぜひ、発達について学んでみてください。

より、子どもたちの個性豊かな行動がおもしろいものに見えてきますよ。

カテゴライズしにくい記事の紹介

3つのカテゴリーに当てはまらなかったり、カテゴリーが混ざりあった記事もご紹介しておきます。

どれも、学術的な知識を日常での実践に混ぜ合わせた、日々の保育や子育てに活かせる内容となっています。

まとめ

この記事では、学術的な知識が、日々の保育をより深く、おもしろいものにしてくれることを力説してきました。

ここで紹介している関連記事はどれも、ぼくが保育士として働く中で、専門書で学んだ知識を日常の保育や子育てに落とし込もうと考えてきたものです。

きっと、専門書よりもわかりやすく身近なものになっているはず!

専門書を読むほど時間が取れなかったり、どんなことを学んだら役に立つか迷子になっている方の背中を、そっと押すことができたら幸いです。

原典の濃密な知識からしか学べないものも確実にあるので、少しでも興味を持った方は、ぜひ原典を読んでみることにも挑戦してみてください。

そして、挑戦した暁には、コメントで感想を教えて下さい。

楽しみにお待ちしています!

登る保育士ホイクライマー
保育士
絵本大好きなクライミングが趣味の保育士/保育士歴12年/クライミング歴10年
年間200冊以上読み聞かせをしてきた経験を元に、絵本の紹介をしています。
専門書や学術書を読むのも好き!
その中から、日々の保育や子育てに役立ちそうな知識も、深め・濃いめ・具体例多めで、紹介しています。
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日本全土を保育・教育沼に引きずり込んでいく予定です。
底なし沼の底にてお待ちしていますので、ぜひバシャバシャしていってください。