この手紙について
お元気様です。
登る保育士のホイクライマーです。
このブログのメインは本の紹介なのですが、本を読み、保育をする中で伝えたいことが出てきたため、手紙という形でみなさんにお伝えできればと、「保育士からの手紙」シリーズを書いてみることにしました。
保育や子育ては正解がありません。
そして、その結果が出るのもかなり先です。
ある意味ではその子が死ぬまで、その子育てや保育の最終的な評価は出来ない途方もないものです。
そんな紆余曲折していく子育ての時々の悩みに寄り添い、たくさんの分かれ道を選ぶときの手助けになればと思っています。
大きく変化する社会
今の社会は大きく変化しています。
少し前は、大学を出て、終身雇用で定年まで働き、年金で悠々自適に暮らしていく。
そんなテンプレートな「普通の幸せ」がありました。
それに合わせて生きて行けば、大多数の人は安心な人生設計でした。
なので、子育ても教育も知識を詰め込んで、「みんなと一緒な大人にする」というベースの元に組み立てられてきました。
しかし、「普通の幸せ」は今やどこにも見当たりません。
脳死で一つの会社にしがみついていても、会社から放り出されるか、会社と一緒に沈没する未来をそこかしこで目にします。
そもそも、社員になってお金を稼ぎ、貯めるという生き方自体が選択の対象になっていて、他の生き方や価値観を選ぶことも当たり前になってきています。
そうした社会で必要なのは「みんなと一緒」という力ではありません。
「自分で考え、選ぶ」という力なのです。
子育て、保育、教育も大きな過渡期
必要な考え方や人間像の変化に、子育て、保育、教育も大きな過渡期を迎えています。
まだまだ、昔ながらの指示を中心とした保育、詰込み型の教育など、昔ながらのやり方をしている所もたくさんあります。
また、同じ学校内、園内でも教育者、保育者によって、大きく違う所も珍しくありません。
これらの問題は難しく、最初に言ったように最終的な評価が遠い未来にしかわからないこと、子どもに関わる人の生きてきた人生や、その人生観に大きく左右されることなど、客観的な指標を持つことが難しい分野だということがあります。
しかし、その中でも科学的な根拠のあるものもあり、それらはしっかりと真偽を見極めた上であれば、子育て、保育、教育の質のベースをあげるためにとても有用だと思います。
それら科学的な知見も含めて、「保育士からの手紙」を通し、お伝えしていけたらと思っています。
まずは子どもに関わる人が「自分で考え、選ぶ」ことが必要です。
その一助になりますように。
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