ぼくのねこみなかった?(3歳~)

絵本

作:エリック=カール 訳:おおつきみずえ 出版:偕成社

家族の一員であるネコ。

でも、ある日そのネコがいなくなったら・・・。

いなくなったネコを探していたら、世界を一周してしまった。

そんな飼い主と世界の「ネコ」の絵本です。

あらすじ

男の子が飼い猫を探しています。

「ぼくのネコみなかった?」

と道行く男の人に聞くと、向こうを指さし教えてくれました。

行ってみると・・・。

そこには檻に入ったライオンがいました。

「これはぼくのネコじゃないよ」

さらに探していくと、別の国に着きました。

そこでも

「ぼくのネコみなかった?」

と馬に乗った人に聞いてみると、向こうを指差し教えてくれました。

行ってみると、オオヤマネコでした。

「これはぼくのネコじゃないよ」

そして、さらに別の国へ。

いろんな国の色んな人に教えてもらい、色んなジャガーやピューマなど、色々な「ネコ」を見つけますが、どれも「ぼくのネコ」ではありません。

「ぼくのネコ」と再会できるのでしょうか。

『ぼくのねこみなかった?』の素敵なところ

  • わかりやすい繰り返しと出てくる動物の意外性
  • ページの間の物語に想像が膨らむ
  • 思ったより・・・な結末

この絵本は「ぼくのねこみなかった?」と「これはぼくのねこじゃないよ」のわかりやすい繰り返しで描かれています。

とても単純でわかりやすいながら、「次はなにが出てくるんだろう」というワクワク感や期待感を持たせてくれます。

また、出てくる「ネコ」たちも、ライオンやジャガーなど全然飼いネコ感のないものばかり。

その意外性に、「全然違うじゃん!」「全然ネコじゃないし!」と子どもたちからのツッコミも盛り上がります。

前途多難なネコ探しですが、すごいのは出てくる動物だけではありません。

ページをめくるたび、飼い主は違う国に探しに行っているのです。

それは「ぼくのねこみなかった?」と聞く相手の服装に現れています。

子どもたちも「違う国に行っちゃった!」「こんなところまで来たのにいないね」と、飼い主と一緒に世界旅行へ。

次の国に行くまでの描かれていない物語に想像が膨らみ、自分だけの物語を作り出せるのです。

さて、そんなネコ探しの旅もついに終着点へ。

そこに待っていたのは「え!?思ったより・・・」な結末でした。

その結末には子どもたちも、口々に感想を言わずにはいられません。

わかりやすい繰り返しで、ネコを探しながら世界中を旅させてくれる。

途中も最後も「えぇ!?」となる絵本です。

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