へんしんねこ(2歳~)

絵本

作・絵:星野イクミ 出版:すずき出版

ある日、体が伸びてしまったネコ。

伸びた体を便利に使われてしまうネコ。

でも、それはそれで楽しいかもしれにゃい・・・。

あらすじ

ある日、黒ネコのくろちゃんが小さなトンネルを通ろうとした。

しかし、お腹がつっかえて抜けなくなってしまった。

なんとか通り抜けようと頑張ると、なんと体が伸びてしまった。

そんな伸びた体を見た飼い主のお母さんは、くろちゃんの体を物干しざおにして、洗濯物を干しだした。

さらにはその子どもたちが、「すべり台になって」と言う。

くろちゃんは渋々すべり台になってあげた。

さらにさらにジャングルジム、食事の時のテーブルまで、色々なものの代わりに使われてしまう。

そして、ご飯を食べた後は、くろちゃんがハンモックになってみんなでお昼寝・・・。

くろちゃんもいい気持ち・・・。

段々楽しくなってきたくろちゃんは、お出かけに行っても大活躍。

まだまだ色々なものに変身していきます。

『へんしんねこ』の素敵なところ

  • なんにでも変身してしまうくろちゃん
  • べたゆえに可愛いネコ語
  • どんどんスケールが大きくなる変身に大盛り上がり

この絵本の一番の魅力は、ずばりくろちゃんでしょう。

体が伸びた時には「伸びちゃったよ!?」「大丈夫かな・・・」と子どもたちも心配顔。

でしたが、物干しざおにすべり台、ジャングルジムと変身していくくろちゃんを見て、心配は驚きと笑いに。

「洗濯物干されてる~」

「本当にジャングルジムになってる!」

と、心配はどこかへ行ってしまいます。

さらに表情豊かなくろちゃんに、

「いやそうな顔してるよ」

「あ、笑ってる。楽しくなってきたのかな」

など、すっかりくろちゃんに夢中。

変身してもしなくても、魅力的なくろちゃんです。

また、見た目だけじゃなく、しゃべり口調がかわいいのもポイントです。

くろちゃんはしゃべると語尾が「あそぶんじゃにゃい」や「やったにゃん」などネコ語になります。

べたゆえに、かわいさが満点です。

このわかりやすいネコらしさが子どもたちには大うけ。

「にゃいって言ってる!」

「かわいい!」

と、さらに人気を後押しします。

でも、実はくろちゃんの本領は、お出かけしてから発揮されていくのです!

テーブルやハンモックなどの実用品に変身していたんが、どんどんスケールアップしていきます。

それにともない子どもの盛り上がりも、スケールアップしていきます。

「くろちゃんすごい!」

「あそこまで届いちゃったよ!」

などなど、ここまできたら止められません。

「あー楽しかった」と気持ちよく終わります。

伸びた体で予想外のものに変身していくネコ。

そのかわいさと面白さで、右肩上がりに盛り上がっていく、とっても楽しい絵本です。

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