作:たしろちさと 出版:小学館
憧れの恐竜。
そんな恐竜たちが劇をするとなったら大人気間違いなし。
劇団に入るため、子どもに人気の恐竜たちが迫力満点のそれぞれの特技を見せてくれます。
あらすじ
今日は新しい劇団員を選ぶオーディションの日です。
司会はフクイベナートル。
集まってくれた恐竜たちに特技を披露してもらいます。
最初に出てきたのはブラキオサウルス。
特技は地上15メートルのたかいたかいが出来ること。
次に来たのはトリケラトプス。
すごい勢いで走ってきます。
その後はプテラノドン。
特技は飛ぶことですが、そのまま飛んで行ってしまいました。
その後も、プシッタコサウルス、パラサウロロフス、ステゴサウルスと次々と恐竜が出てきて、特技を披露していきます。
みんなとっても素敵な特技。
さあ、司会のフクイベナートルは一体だれを劇団員に選ぶのでしょうか。
『きょうりゅうオーディション』の素敵なところ
- 迫力がありリアルな恐竜たちの絵
- 恐竜の特技が中々マニアック
- 恐竜たちが劇をするという夢いっぱいの設定
この絵本に出てくる恐竜立ちは版画・コラージュで描かれます。
その雰囲気の温かさがありつつも、肌の質感、動きのリアルさ、その迫力など、まさに本物の恐竜そのもの。
イラストと実写の中間にあるような特有の魅力に溢れています。
そのため、恐竜好きもイラスト好きもテンションが上がるのが面白いところです。
絵もリアルですが、その特技も恐竜好きの心をくすぐります。
飛んだり、走ったりのような王道な特技の恐竜がいる中で、パラサウロロフスは鼻息で音を鳴らせる。
ステゴサウルスは背中の板の色を変えられるなど、マニアックな特技を見せてくれる恐竜も。
恐竜好きはここぞとばかり「そうそう、○○だからね」など満足げにうんちくも出してきます。
恐竜の絵や情報などはリアル路線のこの絵本ですが、みんなで劇をやるという所でまとまっているというのが面白くて、夢が溢れているところです。
その場面を見ると「わぁ!」と感嘆の声が、ページの細かいところまでじっくりと見て話がはずみます。
リアルと空想がとても素敵にミックスされた、恐竜好きにもそうじゃない人にも楽しめる絵本です。
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