【絵本】だじゃれべんとう(4歳~)

絵本

作:岡田よしたか 出版:佼成出版社

遠足の日に寝坊した!

それを見た、お弁当箱たち、自分たちでお弁当作りを始めます。

でも、なぜかダジャレ合戦に・・・。

あらすじ

今日は、女の子ふうちゃんの遠足の日。

ですが、家族で寝坊してしまいました。

最初に気付いたのは、台所にいるお弁当箱。

焦るお弁当箱に、フライパンがやってきて言いました。

「なにも、たべんとう、遊んでたらええがな」

ダジャレを言っている場合ではないので、みんなで力を合わせ、お弁当を完成させることになりました。

まずは、おにぎりを作るため、炊飯の準備をします。

炊飯器のスイッチを押すのはたくわん。

「今から、ご飯をたくわん。」

と炊飯器のスイッチを入れます。

フライパンの上に飛んできたのはウインナーソーセージ。

「お弁当に入れて」と言うのでフライパンが「そうせいそうせい」とダジャレで返します。

お次はコロッケ。

揚げてもらいましたが、揚げすぎて「まっくろっけ」。

それを見た梅干しが「残念、すっぱいすっぱい」とすかさずダジャレを差し込みます。

そこからは、お弁当そっちのけでダジャレ合戦。

おたまは「おったまげたー」。

水筒は「お腹すいとう」。

まな板は涙を流し「ないたー」。

大人しいザルは「みざる、いわざる、きかざる」。

と、みんなダジャレが止まりません。

こんな調子で、お弁当は完成するのでしょうか?

『だじゃれべんとう』の素敵なところ

  • 次々出てくるダジャレに笑いが止まらない
  • 明日からすぐ使える実用性の高いダジャレの数々
  • ちゃんと一つのお話になっているダジャレ物語

次々出てくるダジャレに笑いが止まらない

この絵本のなによりおもしろいところは、マシンガンのようにダジャレが出てくるところでしょう。

ページをめくればダジャレ。

ページをめくらなくても、ダジャレがあちこちから出てきます。

ダジャレのツボは人それぞれで、笑うポイントが違いますが、これだけダジャレを浴びせられると、必ず誰かのツボに入り大笑い。

それがずっと続くので、この絵本を読んだいる間中、ずっと笑い声が止まりません。

中には、ツボに入り過ぎて、「コロッケがまっくろっけーwww」と、ずーっと同じダジャレで笑い続けている子も。

これだけダジャレがあるので、それぞれのお気に入りダジャレが見つかっている様でした。

この、ダジャレの圧倒的物量が、この絵本のとても素敵なところです。

明日からすぐ使える実用性の高いダジャレの数々

また、出てくるダジャレの実用性が高いのも、この絵本の特徴です。

基本的には、台所にあるもので出来たダジャレ。

どれも馴染みのあるものばかりなので、明日からすぐ使えます。

水筒、たくわん、ソーセージ、コロッケ、包丁、イワシ・・・。

どれも身近で知っているものばかり。

そして、それぞれに一つずつ出てくるダジャレ。

これはもう、見たらダジャレを言いたくなってしまうのも仕方ありません。

さらに、これだけ使えるダジャレがたくさん出てくると、ダジャレの作り方や法則もわかってきて、オリジナルのダジャレも作れるように。

こうして、無性にダジャレを言いたく、作りたくなってしまうのが、この絵本のとても楽しいところです。

ちゃんと一つのお話になっているダジャレ物語

さて、これだけたくさんのダジャレが飛び交うお弁当作り。

最後の方には、動物や宇宙人まで登場し、中々カオスな台所になってきます。

けれど、ダジャレのおもしろさだけで終わらないのがこの絵本のすごいところ。

これだけわちゃわちゃしているのに、しっかりと一つの物語としてまとまっているのです。

ダジャレ合戦の中で、タイムリミットが近づいていることを、ダジャレで知らせたり、

なんだかんだで、おかずが1品ずつ完成していたりと、ダジャレで笑いつつも物語が進行しています。

きっと、子どもたちがこれほど大笑いできるのも、単発のダジャレではなく、物語の中での自然な会話としてダジャレが出てくるからなのでしょう。

「言うぞ言うぞ」という雰囲気でダジャレを言うのではなく、さらっとダジャレを言われる不意打ちののようなおもしろさ。

これはきっと、物語の中に自然とダジャレを入れ込んでいるからなのだと思います。

このダジャレと物語の融合も、この絵本のとても素敵なところです。

二言まとめ

次々に出てくるダジャレの連打に、最初から最後まで笑いが止まらない。

絵本に出てきたダジャレを、すぐに使ってみたくなる言葉遊び絵本です。

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