【絵本】おさんぽさんぽ(2歳~)

絵本

作:西巻茅子 出版:福音館書店

ビスケットを持ってお散歩に出発!

歩いていると、犬や猫もやってきて一緒にお散歩することに。

動物と散歩し、一緒におやつを食べるという、夢のような散歩ができる絵本です。

あらすじ

女の子がビスケットをカバンに入れて、お散歩に出かけます。

おじぞうさんに「いってきます」をして歩いていきます。

登り坂を歩いていると、ネコが「一緒に連れてって」と声をかけてきました。

女の子は一緒に行くことにして、ネコと手を繋いで歩きます。

下り坂を歩いていると、今度はイヌが「一緒に連れてって」と声をかけてきました。

イヌも一緒に行くことになり、3人は手を繋いで歩きます。

しばらくいくと、公園のベンチで一休み。

おやつのビスケットをみんなで食べます。

と、そこへウマがやってきて、「おやつが欲しい」とお願いしてきました。

これには3人ともびっくりです。

女の子がウマにもビスケットあげると大喜び。

ウマはお礼に・・・。

『おさんぽさんぽ』の素敵なところ

  • お散歩のやってみたいが詰まってる
  • 一緒に言いたくなる「おさんぽさんぽ」
  • ウマとの楽しく羨ましい時間

お散歩のやってみたいが詰まってる

この絵本のなにより楽しいところは、散歩でやってみたいことが詰っているところでしょう。

おやつをカバンに入れて、1人で好きな道を散歩する。

大好きなネコやイヌと一緒に散歩する。

さらに、公園に行ったら、みんなで一緒におやつを食べる。

きっとこれらは、子どもたちが頭の中で想像する「やってみたい散歩」に入っているものだと思います。

見ている子どもたちも、

「ワンワンきたね!」

「ネコさんかわいいね!」

と嬉しそうに笑います。

ビスケットを食べる場面では、もちろん一緒にわけてもらいサクサク。

3人と一緒に、夢のような散歩を楽しむことができるのです。

一緒に言いたくなる「おさんぽさんぽ」

また、散歩の内容だけじゃなく、文章が特徴的なのもこの絵本の素敵なところ。

特にほとんどのページの冒頭に出てくる「おさんぽさんぽ」が印象的。

「おさんぽ さんぽ ビスケット もって くつ はいて」

「おさんぽ さんぽ いってまいりまーす おじぞうさん」

というように、合言葉のように繰り返されます。

語呂やテンポ感がよく、何度も聞いていると次第に口ずさむ子どもたち。

合わせてもいないのに、「おさんぽさんぽ」と気付けば合唱になったりするからおもしろい。

他にも、「さよなら さんかく またきて しかく」など、言いたくなってしまう言葉が多く、繰り返し読むことで、子どもたちのお気に入りのフレーズが増えていきます。

この特徴的なフレーズを、何度も読みたくなる、何度も聞きたくなる魅力も、この絵本のとても素敵で楽しいところです。

ウマとの楽しく羨ましい時間

さて、そんな散歩ですが、予想外の登場人物が現れます。

それがウマ。

大人から見ると、イヌとネコがついてくるのも不思議ですが、子どもには全然不思議なことではありません。

ですが、ウマは違います。

その証拠に、登場人物の3人もものすごくビックリしています。

この日常的な散歩から、予想外の展開が待っているのも、この絵本の素敵なところ。

ウマも一緒におやつを食べ、そのお礼にとても素敵な出来事が待っているのです。

これはまさに、みんなが憧れること。

子どもたちも、

「いいなー!」

「ぼくもやってみたい!」

「本当に来たらちょっと怖いかも」

と、非日常な体験だからこその、言葉を発していました。

ウマという親しみはありつつも、本当に関わったことはあまりない動物だからこその反応なのでしょう。

だからこそ、そんなウマとも思う存分遊べるこの絵本が魅力的なのだと思います。

二言まとめ

お散歩のやってみたいが叶うだけじゃなく、ウマと一緒に遊ぶという憧れまで叶ってしまう。

楽しい内容と、心地のいい文章に、何度も読みたくなり、見たくなってしまう絵本です。

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