【社会人や子育てをしながらでも取れる!】保育士資格とは?保育士資格の取り方や保育試験の流れを解説

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保育士資格って取るとどんないいことがあるの?

保育士資格ってどうやったら取れるの?

そんな疑問にお答えし、保育士資格がどんな資格なのかや資格の取得方法を詳しく解説していきます。

お元気さまです!

登る保育士ホイクライマーです。

保育士って保育園で働くための資格なんでしょ?

保育士になるのって福祉の学校を卒業しないといけないんでしょ?

そんな風に思っていないでしょうか?

実は保育士資格というのは、保育園で働く以外にも多くのメリットがあったり、保育・福祉系の学校を卒業していない人でも働いたり子育てをしながら取得することができるんです。ぼく自身、4年制大学の文学部を卒業し、社会人をしながら独学で保育士資格を取り、保育士に転職した経験があります。

ということで、今回の記事では、保育士資格の魅力やその取得方法について詳しく解説していきます。

この記事の前提として、

  • 保育士資格の取得法は、国家試験での取得を中心にお伝えしていく
  • 保育士試験を受験するメイン層である社会人や子育て中の人を想定している

という2点を頭の片隅に置いておいていただければと思います。

  • 保育士資格に興味がある人
  • 自分でも資格が取れるのか知りたい人
  • 取得しようと思っているけどまだちゃんと調べていない人

には、特に参考になる内容となっていますので、この記事を見て保育士に興味を持った方は、ぜひ保育士の世界へ1歩を踏み出してみてください。

とても大変だけど、抜け出せなくなるほど楽しい保育の世界が待っていますよ。

では、いってみましょう!

目次

保育士資格ってどんな資格?

保育士資格とは?

保育士資格とは、児童福祉法第18条の4で定められた国家資格です。

保育士とは簡単に言うと、

「専門的な知識や技術で、子どもの保育や保護者の保育へ対する指導をする人」

保育士資格とは

「保育士としての専門的な要件を要件を満たしている」ということを公的に証明するために設けられている制度

となります。

保育士の仕事ややりがいについて知りたい人はこちらの記事も見てみてください。

保育士資格を取得するメリットとできること

保育士資格を取得すると大まかに、

  • 様々な子どもに関わる施設で働く際に使える
  • 1度取得したら生涯有効
  • 子育てなど実生活でも役立つ知識が身につく
  • 児童福祉系の資格を取る入口にぴったり
  • 近年需要が高まっておりAIにも仕事が取られない

といったメリットがあります。

では、1つずつ詳しく解説していきましょう。

様々な施設で働く際に使える

資格を取ったあとは、保育士として保育所で働く場合が多いですが、他にも児童養護施設、乳児院、障がい児施設など多くの児童福祉施設で働く際に有効です。最近は、商業施設内の託児スペースや、幼児向け英会話スクール、企業内託児所など、民間施設でも需要が高まっている資格でもあります。

実は学童保育など、小学生以上を対象とした施設で働くことができるのも意外と知られていないポイント。他にもベビーシッターなど、保育の専門家である保育士は子どもに関わる多くの仕事に就くことができるのです。

子どもに関わる仕事がしたいと思った時に、保育士資格を持っているかどうかでかなり選択肢の幅が変わってきます。

1度取得したら生涯有効

保育士資格は1度取得したら生涯有効なのも大きなメリット。更新などもなく、長期間使っていなかったとしても失効することはありません。同時に、保育士がキャリアアップするための研修制度があるのですが、このキャリアアップ研修の達成状況も生涯有効となっています。

資格やキャリアアップ研修の達成状況が生涯有効ということは、ブランク期間があってもすぐに現役復帰がしやすいということ。子育てや別のことをするために仕事を離れたとしても、復帰がしやすい資格と言えますね。

将来的に、子どもと関わる仕事に就く可能性がある人は、余裕ができた時にひとまず取っておいて損のない資格です。

子育てなど実生活でも役立つ知識が身につく

保育士になるために勉強した知識は、子育てを中心とした実生活で役立つものが多いのも見逃せないポイントです。

子どもが発達していく道筋や、栄養の基礎知識、ケガや病気の対応、福祉制度の知識など、子育てをする上で知っておきたいことが盛り沢山。子育ての一般教養とでも呼べる知識が身につきます。

また、子どもの健やかな発達に関する知識は大人が健やかに生活す上でも有用です。栄養学など大人が実生活に取り入れられる知識もけっこうあり、勉強している中で「なるほど~」と思えることもたびたび。幼少期の経験が大人になった時の性格や行動に影響していることも多いので、保育の知識が大人の人間関係でも役立ったりします。

多くの国家資格の中でも、特に実生活へ活用しやすい知識が多い資格と言えるでしょう。

妊婦さんが時短勤務になったり産休に入ったタイミングで、保育士試験の参考書を読むのはけっこうオススメ。子育てや使える制度など、子どもにまつわる知識を効率よく総合的に知ることができますよ。

色々な児童福祉系の資格を取る入口にぴったり

保育士はこれまで児童福祉と無関係だった人でも、児童福祉の世界に入ってくることができる資格です。他の児童福祉資格の場合、学校で福祉・教育系の単位取得や実務経験が必須なことが多いのですが、保育士の場合は違います。

大学や短大を卒業していれば、どんな学部出身でも児童福祉施設での実務経験がなくても国家試験で取得することができ、保育所を始めとした児童福祉施設で働くことができるのです。

さらに、保育所など児童福祉施設で働いていると、その実務経験から児童指導員、こども家庭ソーシャルワーカーなど他の児童福祉資格の取得条件を満たすことができます。

また、保育士として発達支援施設で働くことで、発達支援施設での実務経験を積み児童発達支援管理責任者という資格を取るなど、保育士資格を取得することで児童福祉の世界で働いていく道を広げることが可能です。

特に、社会人や子育て中で学校に通い直したり、実務経験を積むことが難しい人には、児童福祉の選択肢を広げるための入口にピッタリな資格と言えるのです。

近年需要が高まっておりAIにも仕事が取られない

保育士が不足しがちな中で、子どもに関する施設の需要というのは高まっています。

保育所はもちろんのこと、前述した商業施設内の託児スペースや、幼児向け英会話スクール、企業内託児所など、民間施設を始め、福祉施設以外でも子どもや親子を対象とした事業を始める場合に、保育士は重宝される資格です。

個人的には、英会話、美術、音楽など自分の得意なことと教育を組み合わせて、新たな仕事や子どもへの関わりを生み出せる応用力も、需要の高まりへ柔軟に応えられるメリットだと考えています。

また、AIに仕事が取られにくい資格であるのも、今の時代にはとても重要なポイントとなっています。保育士は責任と待遇が割に合わないというのも過去の話になる時代が来るかもしれませんね。

保育士資格はかなり取りやすい国家資格

保育士資格は、国家資格の中でかなり取りやすい資格となっています。

資格を取りやすい理由は3つあります。

  • 大学・短大を卒業していれば福祉系の学校卒業や、福祉施設での実務経験がなくても国家試験で取得できる
  • 保育士試験は1発合格しなくていい
  • 実技試験免除の地域限定保育士という制度がある

大学・短大を卒業していれば福祉系の学校卒業や、福祉施設での実務経験がなくても国家試験で取得できる

保育士資格は国家試験で取得することができ、通学や実習などは必要ありません。そのため、働いたり子育てをしながらでも、資格取得を目指しやすい資格となっています。

受験資格が基本的に大学・短大を卒業していれば満たせるというのも取得しやすい大きな理由。学部や必修科目などの縛りもありません。一定の条件を満たしていれば、専修学校や高校卒でも受験資格があるのですが、詳細は受験資格の項目で説明します。

これまで児童福祉に関わってこなかった他業種の人であればあるほど、ありがたく思うところです。

資格試験は1発合格しなくていい

保育士試験は筆記試験9科目+実技試験2分野に合格することで、資格を取得することができます。

ですが、1度の試験ですべて合格する必要はありません。合格した科目は3年間試験が免除されるのです。そのため最初に1教科受かった段階から、3年以内(年2回試験がるので6回の試験の間)に全教科合格すればよいということになります。

合格教科を増やしていけば、試験を受けるたび勉強範囲が狭くなっていき合格しやすくなるということですね。

この合格した科目が3年間有効で時間をかければ受かりやすいというのも、保育士資格が取りやすい大きな理由となっています。

実技試験免除の地域限定保育士という制度がある

実技試験が免除され、筆記試験合格のみで保育士として働ける「地域限定保育士」という制度があるのも、保育士資格が取得しやすい理由です。

保育士試験の中で、これまで保育に関わりがなかった人がもっとも苦戦しやすい実技試験。この実技試験を受けなくても保育士資格が取れるというのは、非常に大きなメリットです。

その分、地域限定保育士にはデメリットもあり、3年間は試験を受けた特定の地域内でしか保育士として働くことができません。急な引っ越しなど変化に弱い制度と言えますね。

詳しくは記事の後半で解説していますので、気になる人は「地域限定保育士」の項目をご覧ください。

保育士資格はどうやったら取れるのか?

保育士資格を取得するには2つのルートがあります。

  • 指定保育士養成施設を卒業する
  • 保育士試験に合格する

1,指定保育士養成施設を卒業する

1つ目は厚生労働大臣が指定する「指定保育士養成施設」で学び卒業する方法です。保育士になると言われると一般的にはこの「学校に行き実習をして保育士になる」というルートをイメージする人が多いのではないでしょうか。

では、指定保育士養成施設卒業で資格を取るメリット・デメリットを見ていきましょう。

指定保育士養成施設のメリット
  • 単位をしっかり取得して卒業すれば自動的に保育士資格が取れる
  • 基礎から学び実習で現場も経験することである程度保育の世界がわかった状態で働き始められる
  • 保育士試験の受験資格がない人も保育士資格が取れる。

というところでしょう。他業種から保育士資格を取得していきなり保育所で働くと、世界観の違いに愕然とするのはよくあること。少しでも保育の世界を知っているのは大きなアドバンテージです。

また、保育士試験で合格する人のほとんどが、合格するために効率よく最低限の知識で保育士になるため、学校卒業者との知識の深さや知識量の差は非常に大きいと言えます。

学校の見逃せない点として、保育士試験の受験資格がない人も保育士資格を取得できるという点があります。一応パートなどをして現場で経験を積めば受験資格は得られますがかなり時間がかかる上に、試験に合格しなければいけません。受験資格がない人には、特に重要な選択肢になるでしょう。

指定保育士養成施設のデメリット
  • 学費が高い
  • 時間的拘束が強い
  • 資格取得まで時間がかかる

通学するとなると卒業までに200~500万ほどかかるのが相場です。独学なら2~3万円、通信講座でも8万円以下が相場なので、非常に大きな差と言えます。やっていることの内容を考えたら、当然の金額差ではありますが、資格取得という一点で見れば大きなデメリットとなります。

また、時間的な拘束の強さも学校のデメリット。基本的に働きながら通うのは厳しいためメインが学業になってしまいます。特に社会人に厳しいのが保育実習。座学に関しては夜間学校や通信制で仕事と並行できたとしても、実習はしっかり休みをとらなければいけません。

資格取得まで時間がかかるのも学校のデメリット。保育士試験で取る場合は、1年以内に取れることも多いため、最短で保育士になりたいのであれば資格取得まで2年以上かかる学校は不向きです。その分、学校なら時間をかければ確実に資格が取れるので、安定を取るかスピードを取るかの選択になりますね。

2,保育士試験に合格する

2つ目は保育士資格の国家試験に合格する方法です。年に2回(前期・後期)実施される保育士試験を受験し、合格すれば保育士資格の取得が可能となります。

では、保育士試験のメリット・デメリットも見ていきましょう。

保育士試験のメリット
  • 費用が安い
  • 働いたり子育てをしながらでも取得しやすい
  • 合格科目が3年間免除されるので時間をかければ受かりやすい

という点です。独学でも合格ができるため、参考書代と受験料の2~3万円ほどで済むこともあります。通信講座に申し込んだとしても高くて8万円ほどと、学校に比べれば天と地ほど費用に差が生まれます。

また、自分の好きな時間に試験勉強を進められるのも大きなメリット。自分のライフスタイルや状況に合わせ臨機応変に学習スケジュールを調整できます。社会人や子育てをしている人には特にありがたい部分ですね。

学習成果を積み重ねていけるのも、保育士試験のありがたいところ。あまり勉強の時間が取れない忙しい人も、合格科目を少しずつ増やしていくことで合格率を上げることができます。

保育士試験のデメリット
  • 受験資格が必要
  • いつ合格できるかが不透明
  • 自分でモチベーションを維持しなければいけない

保育士試験を受けるためには受験資格が必要です。受験資格を持っている人には資格取得を目指すハードルがかなり低くなりますが、持っていないとハードルは跳ね上がります。受験資格の有無で保育士という仕事のハードルは大きく変わってしまいます。

保育士試験は合格しなければ資格が取得できません。国家試験ということで難易度も高いので、いつ資格を取れるか不透明なのが大きな不安要素です。保育士への転職や子育て後の仕事復帰を考えている人は、なかなか予定が立てづらいのは試験ならではのデメリットといえます。

試験勉強をする時、孤独になりやすいのも保育士試験のデメリット。出題範囲が膨大なので日々勉強しなければいけませんが、仕事や子育てをしながら勉強を続けるモチベーションを保つのは生半可ではありません。学校のような強制力がないのは、保育士試験のデメリットといえます。

保育士試験の受験資格とは?

ここからは、保育士試験について詳しく説明していきます。

保育士試験を受験するためには、受験資格が必要です。

この受験資格を満たしていないと、どんなにやる気があっても受験することができません。

必ず、自分に受験資格があるか確認しておきましょう。

なお、社会人を対象とした記事であるため、在学中の方については記載していません。

大学・短期大学卒専修学校卒高卒中卒
条件付き条件付き条件付き

大学・短期大学卒業者

受験資格あり。

海外の大学を卒業した方は要件を満たしていない可能性があるので、保育士試験事務センターに問い合わせてください。

専修大学卒業者

以下の2点両方を満たしていれば、受験資格あり。

  • 学校教育法に基づいた専修学校であるか
  • 修業年限2年以上の専門課程であるか

1つでも満たしていない場合、以下の卒業年月日を確認してください。

  • 平成3年3月31日以前に高校卒業
  • 平成8年3月31日以前に保育科の高校卒業

どちらかを満たしていれば、受験資格があります。

受験資格がない場合は、高卒の項目を見てください。

なお、海外の学校を卒業した方は要件を満たしていない可能性があるので、保育士試験事務センターに問い合わせてください。

高校卒業者

以下のどちらかに当てはまっていれば、受験資格あり。

  • 平成3年3月31日以前に「高校」を卒業している
  • 平成8年3月31日以前に「保育科の高校」を卒業している

該当しない場合は、受験資格を得るために

児童福祉法第7条に基づく児童福祉施設で「2年以上かつ2880時間以上の実務経験」

が必要になります。

中学卒業者

受験資格を得るために、

児童福祉法第7条に基づく児童福祉施設で「5年以上かつ7200時間以上の実務経験」

が必要です。

保育士試験の内容と流れ

保育士試験は年に2回行われています。

試験には筆記試験と実技試験があり、筆記試験を全教科合格すると実技試験を受けることができます。

試験日程
  • 筆記試験:前期試験が4月頃、後期試験が10月頃。
  • 実技試験:前期試験が6月頃、後期試験が12月頃

筆記試験の科目は、以下の9科目。

  1. 保育原理
  2. 教育原理
  3. 社会的養護
  4. 子ども家庭福祉
  5. 社会福祉
  6. 保育の心理学
  7. 子どもの保健
  8. 子どもの食と栄養
  9. 保育実習理論

すべて記述なしのマークシート方式で、100点満点60点以上で合格です。教育原理と社会的養護のみ50点満点中30点以上かつ両方を同時に合格しないと合格扱いになりません。筆記科目は合格すれば3年間試験が免除されるので、合格科目が増えていけば、その分次回の負担が軽くなっていきます。

筆記試験の特徴として、設問数の少なさがあげられます。100点満点の教科は20問、50点満点の教科は10問ということで非常に1問の比重が大きな試験。特に全10問の試験では4問までしか落とすことができません。マークシート方式ということもあり合格に運が絡むことも多々あるのがありがたいところでもあり、恐ろしいところでもありますね。

実技試験の科目は、以下の3分野から2分野を選択します。

  • 音楽・・・子どもがいることを想定したピアノの弾き歌い
  • 造形・・・保育の一場面を絵画で表現する
  • 言語・・・子どもがいることを想定した物語の素話

50点満点で30点以上かつ、2分野の合計点が60点以上で合格です。音楽と言語は面接官の前で子どもが目の前にいる想定で行います。また、音楽と言語は事前に課題曲や課題となるお話が決められています。

保育士試験の勉強法

保育士試験の勉強法は独学か通信講座が一般的です。それぞれにメリット・デメリットがあるので見ていきましょう。

独学で勉強する

メリット
  • 費用が安い
  • いつでも始められていつでもやめられる
デメリット
  • 参考書選びからスケジュール管理まで全部自分でやらなければならない。
  • 通信講座に比べ効率が悪い
  • モチベーションの維持が難しい
  • 実技試験対策が非常に難しい

独学は、初期費用が安く、参考書1冊で3千円くらいから気軽に安く始められる分、自分でやらなければならないことが多く、勉強以外にかなり時間を取られます。その分マイペースに勉強が進められ、途中でやめてしまってもほとんど痛手がありません。

「続けられるかわからないけど、とりあえず試しに受験してみよう」

「全然お金に余裕がない」

という人にはちょうどよいと思いますが、「絶対に保育士資格を取りにいきたい」という人は通信講座の方が無理なく確実に合格を目指せると思います。

通信講座で勉強する

メリット
  • 最適化された教材で効率よく勉強できる
  • 対策が難しい実技試験も安心
  • 勉強を続けるためのサポートが豊富
  • 常に最新の情報を提供してもらえる
メリット
  • 費用が高くなりがち
  • 合格までの期間がある程度制限される

通信講座には、多くのメリットがあります。特に大きいのは教材面でしょう。各講座それぞれの受験ノウハウを詰め込み最適化された教材で効率よく学べます。テキストだけでなく、動画やeラーニングなど、使えるものを駆使した教材の組み合わせによる相乗効果は、独学では不可能な学習法と言えます。

また、教材が使えるだけではなく、自分で選ぶ手間が省けるのも大きなポイント。通信講座では教材選び~スケジュール管理までほとんどの部分を講座側で提供してくれます。独学では自分で調べたり決めないといけない部分を通信講座ではほとんどやってもらえるので、そのぶん勉強に集中できるのです。

反面、充実したサービスを受けるために、独学よりも費用が高くなりがちです。ただ、講座によっては2万円くらいのものもあるので、こだわらなければそこまで独学と変わらない費用で通信講座を受講できたりもします。

もう1つ、通信講座はサポート期間が決まっているところもデメリットと言えます。サービスをすべて受けながら合格しようとする場合、平均的に6ヶ月~12ヶ月+αくらいの期間内に合格しないといけません。独学は急ぐものんびり進めるも自分次第なので、気ままに勉強したい人には向かないかもしれません。

通信講座は、効率よく質の高い勉強ができる分、独学よりも費用が高くなりがちなのが特徴と言えますね。

独学と通信講座どっちがオススメ?

2~8万円くらい初期費用をかけられるのなら、断然通信講座がオススメです。

理由は費用対効果が大きすぎるからですね。

最適化された教材や、勉強だけでなくモチベーション維持などの心理面のサポートまで、試験合格に必要なものがほとんど揃っていることを考えれば正直安すぎます。しかも、自分で調べたりする必要もなく、最適なものと方法で勉強を進められるのです。

ぼくは独学で保育士になったのですが、1番キツかったのは全部自分で調べないといけなかったこと。特に法改正などの最新情報を調べたり、実技対策をどう練習したらいいかや合格基準値を調べるのに死ぬほど苦労しました。

仕事や子育てをしながら勉強するという時に、要所要所で調べるために手が止まるのはかなりネックとなります。忙しいほど通信講座の費用対効果は大きく感じるところですね。

また、今は講座費用もかなり安くなり、キャンペーンなども利用すれば3万円以下に収めることもできます。参考書などを買う金額に比べると高く見えますが、結局問題集など揃えると2万円近くにはなるので、「本当に貯金もなく初期費用をかけられない」という人以外は、通信講座がオススメです。

独学や通信講座について詳しく知りたい人はこちらの記事も見てみてください。

保育士試験に合格したら働く前にやらないといけないこと

晴れて保育士試験に合格しても、すぐに保育士として働けるわけではありません。

都道府県に保育士登録を行い、保育士証が交付されてから初めて保育士として働くことができます。登録手続きは、保育士試験を受験する際にもらう資料を見ながら進めていけば、問題なく完了するでしょう。

ただ、注意が必要なのは登録申請後に都道府県の審査が入るため、保育士証の交付までには2ヶ月程度かかること。転職や就職の際は注意しましょう。ただ、保育士証の交付前でも保育士試験の合格通知があれば申し込める保育所も多いので、できるだけ早く働き始めたい場合は確認してみましょう。

保育士証が届いたら就職活動をする

保育士証が届いたら、あなたは晴れて保育士を名乗ることができます。おめでとうございます!

保育士として働く場合は、ここから就職活動を行っていきます。ただ、保育士の場合、私立と公立どちらで働くかで大きく方向性が変わります。公立で働く場合には、公務員試験に合格しなくてはならないので本格的に働くのは先になるでしょう。

この記事では、社会人や子育てをしながら保育士を目指す人の主流な就職先として、私立保育園への就職についてお伝えしていきたいと思います。

保育園選びのポイント

まずは、自分が働きたい保育園を選ぶところから始まります。私立保育園は特に質の差が非常に大きいので、就職した保育園によって成長速度や保育士人生が大きく変わるといっても過言ではないほど大切です。

中には、休憩時間中に、子どものおやつを作らされていたなんていうとんでもない保育園や、お盆期間は勝手に休業してしまうなんていう保育園もあったりします。本当に信じられないような保育園も存在するので気をつけましょう。

ここでは、おおまかにこだわった方がいい保育園選びのポイントを簡単にお伝えしておきます。

保育園選びのポイント1・・・自分に興味があったり理想とする保育理念があるか?

もし、自分の中に興味や理想とする保育理念があれば、ぜひ自分の求める保育理念を軸にしている保育園から探してみてください。

保育理念というのは、例えばさくらさくらんぼ保育、モンテッソーリ教育、レッジョ・エミリア教育などのことですね。最近ではSteam教育というものもあります。

特定の保育理念を学ぶのであれば、保育園全体で1つの理念を実践している保育園が1番勉強になります。ぜひ、自分の求める保育理念を取り入れている保育園から探してみてください。

ただ、集客のためにファッション感覚で取り入れている保育園もあるので、見極めはしっかしりしていきましょう。

保育園選びのポイント2・・・どれくらいの規模の保育園で働きたいか?

保育園と一言で言っても、その規模や対象としている年齢は様々です。

  • 乳児(0~2歳児のみ)の小規模保育園
  • 0~5歳児までいる1クラス20人以上の大規模保育園
  • 0~5歳時までいる1クラス10人以下の小規模保育園
  • 年齢ごとのクラスではなく、3~5歳児合同などの異年齢で過ごす保育園

などなど、保育園によって根本的な枠組みが全然違うのも保育園の特徴と言えます。他にも病院で働く医療従事者の子を保育する院内保育所、設置されている企業の従業員の子どもを預かる企業内保育所といったものもあり多種多様。

それぞれに、

  • 大規模保育園は人数が多い分集団活動などが大変だけど、大人数だからこそのダイナミックな遊びができる
  • 小規模保育園は一人ひとりの子どもにゆったりとした保育が出来るけど、職員数が少なく人手不足になりがち

といったメリット・デメリットがあります。

ちなみに、ぼくは全年齢の子どもの発達をできるだけたくさん見たかったので、0~5歳児までいる大きめの保育園を選びました。もし、これまでまったく保育に関わりがなく、こだわりもないのでしたら全年齢のいる保育園をオススメします。子どもの発達の道筋を直に見ることでとても勉強になりますよ。

保育園の形式によって、保育そのものが大きく変わるので、待遇などより先に自分がどんな形式の保育園で働きたいのかを考えておきましょう。

保育園選びのポイント3・・・必ず保育園見学をする

自分が希望する保育園は必ず保育園見学をさせてもらいましょう。できれば面接を受ける予定の保育園だけじゃなく、色々な保育園を見ておくのがオススメです。色々な保育園を見ることでそれぞれの特色が見えてきて、保育園選びの参考になります。特に他業種からの転職組などは多めに見ておくとよいでしょう。

見学する保育園の掲げる理念が、現場のどんなところで表現されているのかを見てみると色々な発見がありおもしろいですよ。

また、保育園選びではフィーリングも重要です。なんなら、1番大事かもしれません。冗談に聞こえそうですが本当に大事なんです。

保育園にはそれぞれ空気感があります。活気がありエネルギッシュな保育園もあれば、ゆったりと穏やかな保育園もあります。保育士も派閥のようなものがある保育園と、みんなフラットな保育園だとけっこう雰囲気が違ったりもします。

いい保育園でも自分に合わないこともあります。自分と保育園のフィーリングを確かめるためにもぜひ保育園見学をしてから決めるようにしてみてください。

ブラック保育園を回避するのにも保育園見学は有効ですしね。

保育士への就職・転職には保育士専用転職サイトの利用がオススメ

保育園選びのポイントについて色々書いてきましたが、これを全部1人やるのはとても大変です。仕事をしながら転職先を探すとなったら、なおさらそんな時間はないでしょう。

この大変な就職・転職活動をサポートしてくれる心強い味方が、保育士専用の転職サイトになります。ちなみに、ぼくもキララサポートという転職サイトを使い保育士に転職し、紹介していただいた保育園で10年以上お世話になりました。

転職サイトでは求人情報を探せるだけでなく、担当者がついてくれ、自分の考えや求めているものを整理する手伝いをしてくれます。他業種から転職してくる場合は、保育の世界は想像もつかないことが多く、自分がなにを求めているかもふんわりと抽象的になってしまいがち。

保育業界に詳しい人と壁打ちができるのは非常にありがたい機会となります。担当者と話しながら先ほどお伝えした「保育園選びのポイント」を決めていき、決めたポイントに合う条件の求人を紹介してもらうというのが、効率よく保育士へ就職・転職ができるのでオススメですね。

【実技試験を受けずに保育士になれる!?】地域限定保育士

保育士資格の取得には、地域限定保育士という選択肢もあります。

地域限定保育士というのは、

3年間は受験した地域(国家戦略特別区域という一部地域)でしか働くことができない保育士

です。

その代わり、

資格試験で実技試験が免除される

という、大きなメリットがあります。

保育士試験でもっとも対策が難しいと言われる実技試験を免除されるのは、非常に大きいですよね。

地域限定保育士を目指すのであれば、

  • 実技試験対策が別売りな代わりに¥26,500と圧倒的にリーズナブルなヒューマンアカデミー
  • スタディングの筆記試験対策だけのミニマムコース¥29,000

など、期間限定割引を考えなくても、かなり費用を抑えられます。

ちなみに、地域限定保育士は、資格取得から3年経過すれば通常の保育士資格同様、全国どこでも働けるようになります。

ただ、地域限定保育士の場合、急遽の引っ越しなど、緊急事態があると保育士として働けなくなる可能性があるので、その点は注意が必要です。

自分の現状や今後のライフプランなどと照らし合わせて、ぜひ検討してみてください。

まとめ

今回は、保育士という資格と取得するための方法を解説しました。

保育士資格は

  • 様々な子どもに関わる施設で働く際に使える
  • 取得すれば生涯有効
  • 子育てなど実生活でも役立つ知識が身につく
  • 需要が高まっており、AIに取られる心配もない
  • 他の児童福祉資格取得へ繋げていける

かなり有用な資格となっています。また、

  • 大学・短大を卒業していればすぐに国家試験で取得できる
  • 試験で合格した科目は3年間免除される
  • マークシート方式で記述問題がない
  • 地域限定保育士なら実技試験が免除される

といった理由から、国家資格の中では取得しやすい資格ともなっています。

もちろん、大変なこともたくさんあり責任と待遇が見合っていないという側面はありますが、その大変さを補ってあまりあるおもしろさ・充実感・奥深さのある仕事です。

ぜひ、子どもに関わる仕事へ興味のある人は、保育士資格を取ってみてください。将来の選択肢が大きく大きく広がりますよ。

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登る保育士ホイクライマー
保育士
絵本大好きなクライミングが趣味の保育士/保育士歴12年/クライミング歴10年
年間200冊以上読み聞かせをしてきた経験を元に、絵本の紹介をしています。
専門書や学術書を読むのも好き!
その中から、日々の保育や子育てに役立ちそうな知識も、深め・濃いめ・具体例多めで、紹介しています。
この小さなサイトから、日本の保育・教育・子育てを
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日本全土を保育・教育沼に引きずり込んでいく予定です。
底なし沼の底にてお待ちしていますので、ぜひバシャバシャしていってください。

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