おばけにてそうろう(3歳~)

絵本

作:井上洋介 出版:大日本図書

窓から次々と入ってくるオバケ。

でも、みんなどこかで見たことあるものたちばかり。

なんでもオバケになるんだなぁ。

あらすじ

部屋に男の子が一人いる。

その部屋の小さな窓からオバケが入ってきた。

「こんばんは、わしは蛇口のオバケにてそうろう」

次は「三日月のオバケにてそうろう」

さらには「飛行船のオバケにてそうろう」

その後も、草むらのオバケ、汽車のオバケ、歯磨きのチューブのオバケ・・・。

どんどんオバケが入ってくる。

そして、みんなちゃんと挨拶をしてくれる。

『おばけでそうろう』の素敵なところ

  • ひたすら出てくるオバケ
  • 「こんばんは、オバケにてそうろう」の繰り返し
  • オバケへの男の子のリアクション

この絵本、次から次へと休む暇なくオバケが出てきます。

特に物語はありません。

特に意味もありません。

でも、出てくるオバケは多種多様。

バリエーションに富んでいるので飽きさせません。

汽車や飛行船などの乗り物から、扇風機などの家電、草むらなどの自然まで、なんでもオバケになっています。

そんなどんどん出てくるオバケたちには決まり文句があります。

「こんばんは、わしは○○のオバケにてそうろう」

この響きが心地よく、ついつい口に出して言いたくなってしまいます。

また、絵本にテンポ感を出してくれるので、とても読みやすいのです。

さて、オバケに注目しがちですが、男の子も地味に色々なリアクションを起こしています。

何が出てきてもニコニコなのですが、蛇口のオバケが水を出していると傘を差していたり、扇風機のオバケが出てくると風に吹かれていたりと、時々変化があります。

読み返していると気づく面白いポイントです。

不思議なオバケが盛り沢山で笑いの絶えないナンセンス絵本です。

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