作:早坂優子 絵:しぶたにゆかり 出版:視覚デザイン研究所
たくさんの丸や三角や四角。
いろんな色の丸や三角や四角。
くっついたらいろんなものに大変身。
色と形の面白さや不思議さを感じる絵本です。
あらすじ
いろいろな色のまんまるちゃん。
くっついてシャボン玉になった。
赤いまんまるちゃんに三角ちゃんもくっついた。
くっついておうちになった。
青いまんまるちゃんに四角ちゃんもくっついた。
くっついて電車になった。
くっついてくっついて、ウサギになったりゾウになったり噴水になったり。
どんどん変身していくまんまるちゃんと三角ちゃんと四角ちゃん。
最後は何になるのでしょう。
『くっついてくっついて』の素敵なところ
- わかりやすい繰り返しと、真似したくなる言葉
- 鮮やかな色の形たち
- くっつくと全然違うものになる不思議
この絵本は「くっついてくっついて、なんになる?」という繰り返しで出来ています。
そのため、次はなにになるんだろうと、子どもの期待を膨らませてくれます。
また、そこに出てくる言葉も真似したくなるものばかり。
「くっついてくっついて」もそうですし、
「ふわふわ、ぱちん」
「ゴトンゴトン、しゅっぱーつ」
「ぴょんぴょんぴょん」
など、小さな子も真似していいたくなる言葉が詰まっています。
色や形もとても刺激的です。
はっきりした色や形で描かれているので、子どもにもはっきりとわかりやすいのです。
その刺激に誘われて、最初は指差し、色や形がわかってきた子は「あか!」「まる~」など指をさしながらおしゃべりを楽しみます。
また、絵本の中での色や形探しも面白く、「黄色い三角ちゃんはどこ?」など、色も形もわかる2歳くらいの子が楽しめる要素も、しっかり用意されています。
そんな、お馴染みの形がくっつくと全く別のものになる不思議。
それがこの絵本の醍醐味です。
それは見立ての力。
粘土やブロックをくっつけたら「○○みたい」に見えるというのと一緒です。
形が色々なものに変身するのを見て、形の面白さや、ダイナミズムを直感的に味わえるのがこの絵本のとても素敵なところだと思います。
形、色、言葉。
子どもの様々な知的好奇心への刺激が詰った絵本です。
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