まあちゃんとりすのふゆじたく(3歳~)

絵本

作:かとうまふみ 出版:アリス館

冬が迫ってくると、衣替えなど冬支度をすると思います。

それは動物たちも同じです。

食べ物を集めたり、寝床を作ったり。

そんな動物たちの冬支度を、リスと一緒にのぞいてみましょう。

あらすじ

女の子のまあちゃんは、お母さんと一緒に衣替えをしていました。

まあちゃんは出してきたマフラーをして、出かけることにしました。

まあちゃんは森で、どんぐり拾いをすることに。

どんぐりを拾っていると穴のあいている大きな木があります。

まあちゃんはそこに集めたどんぐりを入れておくことにしました。

ところが、次の日。

穴の中のどんぐりが無くなっていたのです。

まあちゃんがどんぐりを入れてこっそり見張っていると、そこに来たのはリスでした。

リスはどんぐりを口いっぱいに入れると、どこかに運んでいきます。

まあちゃんはどんぐりを集めて、リスを手伝うことに決めました。

それから毎日、まあちゃんはどんぐりを集めてあげました。

そんなある日、穴の中に落ち葉の手紙が入っていました。

そこにはお礼と、「今夜迎えに行く」と書いてあったのです。

その夜、まあちゃんが待っていると、窓をたたく音が。

そこにいたのはリスでした。

リスがまあちゃんの指を握ると、まあちゃんの体が軽くなり、気付くとリスの背に乗っているではありませんか。

リスはまあちゃんを乗せたまま、森へ向かい木を跳び移っていきます。

夜の森に着きました。

そこには冬支度をした動物たちが。

クマやアナグマ、ヤマネにヘビ、魚やカエル、モグラ、そして虫たちまで。

リスはそんな動物たちの冬支度の秘密を教えてくれました。

最後にどんぐりを集めた穴のある木に辿り着きました。

なんと、この木も冬支度をしていると言うのです。

木の冬支度とは一体どんなものなのでしょう。

『まあちゃんとりすのふゆじたく』の素敵なところ

  • どんぐりを通して深まっていくリスとの繋がり
  • 冬になると消える生き物たちの秘密がわかる
  • 冬から春への繋がりを感じさせてくれる

この絵本は、まあちゃんとリスの出会いから始まります。

偶然、まあちゃんの集めたどんぐりを見つけたリス。

そのリスを見つけ、こっそり手伝ってあげるまあちゃん。

そんな、ひっそりとした繋がりが、手紙を通して大きく変化します。

さらにはリスの背中に乗ったり、話したり。

現実的からファンタジーへと、子どもが夢に見るような展開になっていきます。

だからこそ、リスの背中に乗った時「わあ」とみんな目を輝かせているのです。

さて、森に着くと、冬の生き物たちの秘密を教えてくれます。

それぞれの冬眠する場所や、土や木の中に潜る秘密など。

森に生きる生き物たちと話しながら教えてくれるので、とてもわかりやすいのです。

そして、最後の冬支度は、2人が出会った木の冬支度。

そこには、春へ繋がる秘密がありました。

冬になると枯れ木になり死んでしまったかのような木ですが、この秘密を知ると見え方が変わってきます。

直感的には終わりの季節に見えてしまう冬。

でも、それが春へと繋がる季節であることを感じさせてくれるのです。

冬支度を通して、春への繋がりを教えてくれる。

ファンタジーと科学が程よく融合した絵本です。

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