文:林木林 絵:いぬんこ 出版:白泉社
ご飯の時に使う茶碗。
家族それぞれの茶碗が決まっている家庭も多いはず。
そんな家族茶碗たちが繰り広げる、明るく楽しい食卓ミュージカルが始まります。
あらすじ
食器棚から取り出されたお茶碗家族。
でっかいおとうちゃわん。
すーっとしたおかあちゃわん。
ちょっとちっちゃいおにいちゃわん。
一番ちっちゃいおちびちゃわん。
の4人家族です。
お箸家族にお椀家族もそろいいよいよご飯の時間です。
お椀家族にはお味噌汁。
お茶碗家族にはご飯です。
おとうちゃわんは大森ご飯。
おかあちゃわんはふんわりご飯。
おにいちゃわんは山盛りご飯。
おちびちゃわんはちょびっとご飯。
ご飯の上には名に乗せる。
おとうちゃわんは納豆を、
おかあちゃわんは梅干を、
おにいちゃわんは卵を乗せて、
おちびちゃわんはふりかけかける。
食べ終わったら、お風呂に入って体を洗い、戸棚の中におやすみなさい。
『おちゃわんかぞく』の素敵なところ
- 軽快でリズミカルな文章
- 家族それぞれ個性的
- 家の茶碗もお茶碗家族に見えてくる
この絵本の特徴はなんといっても、そのリズミカルな文章にあると思います。
まるでミュージカルのように登場し、ご飯の準備をしていく食器たち。
その言葉も、語尾を茶碗にかけていたりとリズミカルなだけじゃなく、面白さも盛りだくさん。
子どもたちからも笑いが絶えません。
そんなリズミカルなお茶碗家族。
それぞれ一人一人も個性的。
力強いお父さん。
上品なお母さん。
育ち盛りのお兄ちゃん。
わんぱくなおちびちゃん。
その個性に合わせて、ご飯の量や、ご飯に乗せるものなどもしっかりと変えてひょうげんされています。
楽しそうなお茶碗家族を見た後に、家の茶碗を見てみると、お茶碗家族に見えてきます。
それぞれの茶碗を家族に見立て始めることでしょう。
すると、お茶碗への愛着も湧き、ご飯もより進むかもしれません。
見ているだけで楽しくお腹が空いてくる。
そんな白いご飯を食べたくなる絵本です。
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