作:レオ・ランドリー 訳:木坂涼 出版:光村教育図書
年に一度開かれるオバケたちのハロウィンパーティー。
魔女にオバケにガイコツたち。
たくさんのオバケで大盛り上がり。
しかし、そこに人間の子どもが紛れ込んでしまったら・・・。
あらすじ
今日は10月最後の日。
町の通りの端っこに、誰も住んでいない家があります。
その家の屋根裏部屋には、オバケのオリバーが住んでいました。
オリバーは起きると、大きな袋を持って森へ飛んでいきました。
そして、ほうきが目印の家、苔むしたお墓など、色々なところに手紙を届けていきました。
その帰り道、オリバーは手紙を一通落としてしまいましたが、全く気が付きませんでした。
その手紙は人間の子どもの所へ落ちていきました。
さて、家に着いたオリバーはパーティの準備を始めます。
ほこりを撒いたり、クモの巣を作ったりと大忙し。
・・・日が暮れて、町では人間たちがハロウィンを楽しんでいます。
その頃、オリバーの家にもお客様がやってきました。
魔女に、ガイコツ、コウモリにオバケ。
みんなでパーティを楽しみます。
その時、誰かがやってきました。
ドアを開けると、
「トリック・オア・トリート!」
と牛とジャック・オ・ランタンに化けた人間の子どもが立っていたのです。
オバケたちはびっくり。
どうしようか相談します。
そして、出した答えとは・・・。
『ハロウィンのおきゃくさま』の素敵なところ
- 可愛い絵で描かれるオバケたちのハロウィン
- オバケならではのパーティの準備風景
- 子どもたちとオバケたちの関わりに自分も行ってみたくなる
この絵本の魅力の一つはかわいらしい絵で描かれるオバケたちでしょう。
見ているだけで癒されるオバケたちのハロウィンパーティ。
その内容もなんだかほんわかしていて癒されます。
魔女と黒猫がしゃべっていたり、クモがかけっこをしていたり、ガイコツが演奏していたり、ジャック・オ・ランタンがいい顔コンテストをしていたり・・・。
なんだか楽しそうながら、ゆったりした時間が流れているのです。
そんなオバケのハロウィンパーティですが、準備の仕方も一癖あって面白い。
普通はパーティのためにきれいに掃除しますが、オバケはその逆です。
ほこりを撒いたり、クモの巣をたくさんはってもらったり、ジャック・オ・ランタンにぞくっとする演出を頼んだり。
かわいい絵とは対照的に、オバケっぷりを発揮しているのです。
その準備風景を見て子どもたちも、
「オバケだもんね」
「どんなパーティになるのか楽しみ」
と、納得したりわくわくしたり。
さて、パーティを楽しんでいるとまさかの来客がありました。
まさかの人間の子どもです。
どうなってしまうのかとドキドキ。
しかし、オバケたちの対応は素敵なものでした。
それを見た子どもたちは、
「いいな~、私もやってみたい!」
と、羨ましがったり、憧れたり。
オバケが怖い子でも、行きたくなってしまう素敵なパーティでした。
かわいくも本格的なオバケのハロウィンパーティ。
その準備から、内容までのぞき見できる絵本です。
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