しかくいので(3歳~)

絵本

作:新井洋行 出版:講談社

身近にたくさんある四角。

踏み台、ソファ、テレビなどなど。

四角だからこその役割がたくさんあると思います。

でも、四角だからこそされてしまうこともあるのです。

あらすじ

ぼくは四角いので本屋さんにいると・・・

踏まれます。

ソファーにいると・・・

抱きしめられます。

ベッドにいると・・・

枕にされます。

ゲームの側にいると・・・

転がされます。

四角いので他にも色々されてしまいます。

『しかくいので』の素敵なところ

  • 想像の範囲内から、予想外の使われ方まで
  • 想像が膨らむ擬音と語り
  • 身近にある四角へも視野が広がる

この絵本の四角の使われ方は多種多様。

踏み台や枕、サイコロなどに使われるのは、みんな大体予想がつきます。

でも、「はらっぱにいると」や「お皿の上にいると」など、予想外の使われ方もされるので油断が出来ません。

大人でも「なるほど!」と思わされることもしばしば。

それがとても気持ちのよい語りで展開されていきます。

語呂とセンスのよさからか、子どももあっという間に暗記してしまうのです。

そして、何度読んでも笑うのです。

四角の使われ方だけでなく、読んでいると四角の質感なども気になっていきます。

それは踏まれると「ぐにゅ」

抱きしめられると「むぎゅ」

など、その都度擬音が入るので、色々な想像が膨らむのです。

子どもたちも

「柔らかいのかな?」

「サイコロの時は固そう」

と、使われ方だけでなく、四角そのものにも興味を持っていました。

この絵本の素敵なところは、絵本を飛び出して、身近な四角にも視野が広がるところです。

普段何気なく接していた四角に、「これも四角だ!」と気付くようになるのです。

まるで、見えていなかったものが見えるようになったかのように。

四角の使い方と、身近な四角を再発見させてくれる。

読むと笑いの絶えない絵本です。

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