作:鹿又広祐・きょうこ 出版:こぐま社
生活に笑いと彩を加えてくれる言葉遊び。
そう、ダジャレです!
そんなダジャレが流れるように飛び出してくる。
笑いの絶えない絵本です。
あらすじ
マンモスが家に帰ってきました。
「ただいマンモス」
リンゴが出迎えます。
「おかえリンゴ」
すると、イカがお茶を持ってきてくれました。
「お茶でもイカが?」
アリがケーキも持ってきてくれます。
「あまーいケーキもアリますよ。」
みんな揃って「いただきマスク!」。
でも、これでは食べられない・・・。
まだまだダジャレは繋がっていきます。
『ただいマンモス』の素敵なところ
- 切れのある数々のダジャレ
- ダジャレが繋がって進むお話
- 読んだらすぐ使える実用性
この絵本に出てくるダジャレたちは、どれも切れのあるものばかりです。
「ただいマンモス」を始め、「いただきマスク!」などなど、一度聞いたら忘れられないダジャレのオンパレード。
短く、ズバッと心に突き刺さってきます。
そんな選りすぐりのダジャレが繋がって、お話になっているのがとても面白く素敵なところです。
接続詞などすら使わず、全てダジャレだけで進んでいきます。
そして、最後に戻ってくる「ただいマンモス」。
流れが秀逸で面白過ぎます。
子どもたちも読んでる間中大笑い。
「イカだからね!」
「いや、食べられないじゃん!」
と笑いの間にツッコミを入れながら楽しみます。
さて、この絵本に出てくるダジャレ。
お話として繋がっているのとともに、普通のダジャレと一線を画すのが、その実用性にあります。
「アルミ缶の上にあるミカン」や「イルカはいるか?」などは面白いですが使いどころに悩みます。
しかし、この絵本のダジャレはほとんど日常生活の中で自然に使えるのです。
まずは「ただいマンモス」に「おかえリンゴ」。
これに関しては、その日のお迎えの時間に速攻で使い、保護者に混乱を与えていました。
もう、いつでも使える魔法のダジャレです。
他にも「星が欲しい」は夜にいつでも使えるし、「お茶はイカが?」もなにか欲しいものを聞く時に使えます。
そんな使いやすい実用的なダジャレが多いので、自然に子どもがダジャレに親しめるのです。
ただ面白いだけでなく、自分でも使いやすく描かれている。
選りすぐりのダジャレたちの、読んだらすぐに言いたくなる絵本です。
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