作:内田麟太郎 絵:高部晴市 出版:すずき出版
カボチャやバッター、腕時計。
よく耳にする言葉なのに、この絵本ではなんだか変。
言葉と絵の変なハーモニーで大笑い必至の絵本です。
あらすじ
かぼ茶を飲んでいるカボチャ。
変かしら、そうかしら。
バッターをしているバッタ。
変かしら、そうかしら。
二つのたんこぶがあるフタコブラクダ。
変かしら、そうかしら。
まだまだ出てくる変なもの・・・。
『へんかしらそうかしら』の素敵なところ
- 別々の言葉が繋がる面白さ
- インパクトが大きく伝わりやすい絵
- 「へんかしらそうかしら」のテンポの良いリズム
この絵本は言葉遊び絵本です。
普段当たり前のように使っている言葉に隠れている、別の言葉に気付かせてくれます。
バッターとバッタ。
ラクダのフタコブと二つのたんこぶ。
雲と蜘蛛。
など、違う意味で取ると面白い言葉のオンパレード。
読み進めるたび、自分の言葉の世界が広がっていきます。
普段の当たり前が気持ちよく、解きほぐされていくのです。
また、これがインパクトの大きな絵で表現されているのも、この絵本のとっても面白いところです。
どんな言葉よりも、その変さや面白さが伝わります。
ただ、一言「バッター」や「ふたこぶらくだ」という、なんの説明もない単語とともに現れる絵は、それだけで変なことがダイレクトに伝わってくるのです。
それ故に、見た瞬間に「えー!?」「蜘蛛になってる!?」と驚きと大笑い。
まるで、大喜利を見ているような雰囲気になりました。
そして、忘れてはいけないのが「へんかしらそうかしら」という決まり文句。
ひとしきり笑った後の、「へんかしらそうかしら」で仕切り直し。
次のページにいき、そこでも大笑い・・・。
と、テンポよく次の笑いへと進んでいきます。
これにより笑いが全く途絶えず、ノンストップで進んでいくのです。
強烈過ぎる、絵と言葉のコンビネーションで大笑いさせてくれる。
言葉の面白さ、幅広さが伝わってくる言葉遊び絵本です。
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