ぱったんして(1歳~)

絵本

作:松田奈那子 出版:KADOKAWA

紙に絵の具を塗り、それをぱったんと半分に折る。

開くと素敵な左右対称絵の完成です。

それが、なんと絵本で楽しめてしまいます。

あらすじ

右のページにある、リンゴのような赤い点と赤い丸。

絵本を閉じて、ページをめくると・・・。

左のページにもリンゴが出てきた。

「美味しそう」とあおむしくんがやってきた。

あおむしくんが次に見つけたのは、ピンクと黄色の丸。

ぱったんすると・・・。

綺麗なお花が咲きました。

さらに行くと、あおむしくんが草むらの中に誰かを発見。

ぱったんすると・・・。

ウサギさんが現れた。

あおむしくんが進むたび、絵本をぱったんするたびに、目の前に色々なものが現れます。

『ぱったんして』の素敵なところ

  • 絵本で左右対称絵が本物みたいに楽しめる
  • あおむしくんを中心としたストーリー性
  • 読み終わったら早速やってみたくなる左右対称絵

この絵本では、左右対称絵が本物みたいに楽しめます。

あの紙を閉じて、開いた時のワクワク感がしっかり絵本に落とし込まれているのです。

やり方は簡単。

絵本を一度閉じ、開く時に次のページを開くだけ。

すると、見事に絵が現れているのです。

子どもたちもこれにはびっくり。

「ほんとに出てきた!」

「わ~、きれい・・・」

「すごっ!」

と、感嘆の声が。

どうなるか予想がついている年長クラスでも、思わず声が出てしまっていたのもすごいところ。

左右対称絵の不思議さやおもしろさが、完全に表現されていたからだと思います。

また、そこにあおむしくんのストーリーが入っているのも、面白いところです。

出てきたリンゴに誘われて現れるあおむしくん。

ここから物語は始まります。

そして、あおむしくんの旅に関わってくる左右対称絵。

雨を降らせたり、木陰を作ったりと、自分のぱったんがあおむしに影響を与えます。

中でも、その成長になくてはならないくらい、左右対称絵をぴったりフィットさせているのが素敵なところ。

その美しさに、思わず「わ~」と言ってしまうことでしょう。

さて、とても芸術的な見た目とは裏腹に、とても簡単な左右対称絵。

最後のページに、やり方が書いてあります。

読んでみると「こんなに簡単に出来るの!?」。

となれば、早速やってみたくなるのは当たり前。

読んでいる時だけでなく、読んだ後も新たな遊びや興味に繋がるのも、この絵本のとても素敵なところです。

あおむしくんの旅の中で、たくさんでてくる不思議な左右対称絵。

そのワクワクを、現実での遊びに繋げてくれるデカルコマニー絵本です。

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