作:たけがみたえ 出版:アリス館
相手は気付いていないと思っていても、意外と視線に気付くもの。
動物たちを見ていたら・・・。
急に振り向き目が合います!
見ていたと思っていたら、「見られた!?」という、単純な驚きが楽しすぎる絵本です。
あらすじ
屋根の上で、寝転ぶネコを見ていたら・・・。
急にこっちを振り向いて「みられた!」
チューリップ畑で、バッタを狙うカマキリを見ていたら・・・。
急に目が合い「みられた!」
牧場で、草を食べる牛たちを見ていたら・・・。
全員に「みられた!」
しかも、舌で舐められた!
木の上のネズミを見ていたら・・・。
『みたらみられた』の素敵なところ
- 急に目が合う独特の気まずい驚き
- こっちを向く時の迫力と目力
- たまに目が合うだけじゃない変化球が飛んでくる
急に目が合う独特の気まずい驚き
この絵本のなにより楽しいところは、急に目が合った時の驚きにあります。
こっちから見ていたら、ページをめくった瞬間に、いきなり目が合う気まずさ。
「バレた!?」
と、心臓がドキッとする楽しさ。
この独特の感覚がたまりません。
子どもたちも、
「うわ!見られた!?」
「みんなでこっち見てる!」
と、ビックリしたような、怖いような、でも楽しい感じが声に出てしまいます。
こっちを向く時の迫力と目力
しかし、楽しいのは目が合う所だけではありません。
その勢いと目力もすごい!
真横や、真後ろを向いていたのに、殺気を感じたかのごとく振り向くのです!
目を大きく見開いて・・・。
この若干のホラー感もこの絵本の素敵なところ。
繰り返しなので、振り返るのはわかっているのですが、怖いもの見たさについページをめくってしまいます。
「目、こわっ!」「すっごい見てる・・・」と、となりの子と肩を寄せ合いつつ笑う姿は、まるでお化け屋敷を楽しむようです。
たまに目が合うだけじゃない変化球が飛んでくる
さて、とっても単純な繰り返しで出来たこの絵本。
たまに変化球を投げてきます。
目が合った後に、次の動物に行くと思いきや、ページをめくると近づいて来て舐められる。
急に飛んでくる。
中々振り向かない。
などなど、予想を裏切る仕掛けが随所に散りばめられているのです。
そのため、繰り返しなのに、ページをめくるたび油断できません。
このワクワク感も、この絵本の素敵なところ。
見ていて、飽きる暇がなく、気付けば絵本が終わっています。
二言まとめ
じーっと見ていたら、振り向いて目が合うという、単純な驚きが楽しすぎる。
シンプルゆえに、誰もが楽しく見続けられる、頭を空っぽにして読みたい絵本です。
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