みたらみられた(3歳~)

絵本

作:たけがみたえ 出版:アリス館

相手は気付いていないと思っていても、意外と視線に気付くもの。

動物たちを見ていたら・・・。

急に振り向き目が合います!

見ていたと思っていたら、「見られた!?」という、単純な驚きが楽しすぎる絵本です。

あらすじ

屋根の上で、寝転ぶネコを見ていたら・・・。

急にこっちを振り向いて「みられた!」

チューリップ畑で、バッタを狙うカマキリを見ていたら・・・。

急に目が合い「みられた!」

牧場で、草を食べる牛たちを見ていたら・・・。

全員に「みられた!」

しかも、舌で舐められた!

木の上のネズミを見ていたら・・・。

『みたらみられた』の素敵なところ

  • 急に目が合う独特の気まずい驚き
  • こっちを向く時の迫力と目力
  • たまに目が合うだけじゃない変化球が飛んでくる

急に目が合う独特の気まずい驚き

この絵本のなにより楽しいところは、急に目が合った時の驚きにあります。

こっちから見ていたら、ページをめくった瞬間に、いきなり目が合う気まずさ。

「バレた!?」

と、心臓がドキッとする楽しさ。

この独特の感覚がたまりません。

子どもたちも、

「うわ!見られた!?」

「みんなでこっち見てる!」

と、ビックリしたような、怖いような、でも楽しい感じが声に出てしまいます。

こっちを向く時の迫力と目力

しかし、楽しいのは目が合う所だけではありません。

その勢いと目力もすごい!

真横や、真後ろを向いていたのに、殺気を感じたかのごとく振り向くのです!

目を大きく見開いて・・・。

この若干のホラー感もこの絵本の素敵なところ。

繰り返しなので、振り返るのはわかっているのですが、怖いもの見たさについページをめくってしまいます。

「目、こわっ!」「すっごい見てる・・・」と、となりの子と肩を寄せ合いつつ笑う姿は、まるでお化け屋敷を楽しむようです。

たまに目が合うだけじゃない変化球が飛んでくる

さて、とっても単純な繰り返しで出来たこの絵本。

たまに変化球を投げてきます。

目が合った後に、次の動物に行くと思いきや、ページをめくると近づいて来て舐められる。

急に飛んでくる。

中々振り向かない。

などなど、予想を裏切る仕掛けが随所に散りばめられているのです。

そのため、繰り返しなのに、ページをめくるたび油断できません。

このワクワク感も、この絵本の素敵なところ。

見ていて、飽きる暇がなく、気付けば絵本が終わっています。

二言まとめ

じーっと見ていたら、振り向いて目が合うという、単純な驚きが楽しすぎる。

シンプルゆえに、誰もが楽しく見続けられる、頭を空っぽにして読みたい絵本です。

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