メリークリスマスおつきさま(4歳~)

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作:アンドレ・ダーハン 訳:きたやまようこ 出版:講談社

静かな夜。

野ネズミの女の子は、お月様に光のかけらをお願いしようと思いました。。

うす暗い巣穴を照らすためです。

手紙を紙飛行機にしてお月様に飛ばします。

でも、受け取ったのは・・・。

目次

あらすじ

静かな夜。

野ネズミの女の子マヤは、穴の中にある自分の部屋でぼんやりと考えていました。

「わたしの部屋に、ちょっとでいいから明るい光があればいいな」と。

そんなことを考えながら、マヤが穴の外に出てみると、一面の雪が月の光に照らされてキラキラと輝いていました。

それを見て、マヤはお月様に向かって「お月様の光の小さなかけらを、わけてください!」と叫びました。

ですが、マヤの声は小さすぎて、お月様には届きませんでした。

そこで、マヤは手紙を書くことにしました。

マヤはその手紙を紙飛行機にし、お月様へ飛ばしました。

けれど、手紙はお月様ではなく、サンタクロースのところに届いてしまいました。

手紙を開けたサンタクロースは、自分宛ではなかったので、どうしたものかと悩みました。

それでも、マヤのために何とかしたいと思い、丸いツリー飾りを箱に入れ、トナカイとともに空へ飛び立ちました。

お月様のところへ行き事情を話すと、お月様はにこにこしながら光のかけらをわけてくれました。

欠片をツリー飾りに詰め込むと、サンタクロースはマヤの元へ急ぎました。

ところが、マヤの家まで来ると、サンタクロースは困ってしまいました。

入り口が小さすぎて、入ることが出来ないのです。

せっかく用意したプレゼント。

マヤに届けることは出来るのでしょうか?

『メリークリスマスおつきさま』の素敵なところ

  • マヤの謙虚で応援したくなる姿
  • ハラハラする予想外の連続
  • 空のみんなが力を合わせたクリスマスプレゼント

マヤの謙虚で応援したくなる姿

この絵本の、まず素敵だなと思うところは、主人公であるマヤです。

このマヤが、ものすごくいい子なのです。

部屋に明かりが欲しいと思う時には「ほんのちょっとでいいから」と欲張りません。

お月様にお願いする時も「小さなかけらを一つだけわけてください。わたしが持っているものを全部差し上げますから!」と、貰おうとするだけじゃないのです。

お月様への手紙にも、お月様への日頃の感謝が詰まっていて、マヤの謙虚さや優しさがとても伝わってくるものになっています。

そんなマヤだからこそ、願いが叶って欲しいと心から思い応援できるのです。

マヤの優しく心温まる姿は、この絵本のとても大きな魅力だと思います。

ハラハラする予想外の連続

さて、とても温かで優しいこの絵本ですが、予想外なこと続きなのも面白いところです。

お月様へ届くと思っていた手紙は、まかさのサンタクロースに届いてしまいます。

子どもたちも、

「サンタさんに届いちゃったよ!?」

「お月様に飛ばしたのに!」

と、ビックリ仰天。

お月様に願いが伝わるかハラハラドキドキです。

でも、そこは優しいサンタクロース。

きちんとお月様に伝え、光のかけらももらってくれます

ほっと一安心・・・と思いきや、野ネズミの家だけあり、入り口が狭すぎるという事件が起こります。

まさかの展開に、子どもたちはまたハラハラドキドキ。

「せっかくプレゼント持って来たのに」

「お月様がくれたのに」

と、サンタクロースと一緒に困ってしまいます。

こんな風に、最初から最後まで一筋縄では願いが叶わないのも面白く、素敵なところなのです。

空のみんなが力を合わせたクリスマスプレゼント

そんな紆余曲折の中で、空にいるみんなが力を合わせ、プレゼントを届けようとしてくれます。

手紙を偶然受け取ってしまったサンタクロース。

事情を聞いて、快く協力してくれるお月様。

など、みんなの優しさが繋がらなければ、最後の場面には辿り着かなかったでしょう。

偶然と優しさが繋がった最後の場面。

空のみんなで力を合わせて届けてくれたプレゼント。

そして、それを見たマヤの反応。

その全てが、この絵本の一番素敵なところです。

二言まとめ

心優しいマヤの願いが、空のみんなの優しさにより繋がれていく。

その紆余曲折が楽しくて、心をぽっと温かくしてくれる、クリスマス絵本です。

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登る保育士ホイクライマー
保育士
絵本大好きなクライミングが趣味の保育士/保育士歴12年/クライミング歴10年
年間200冊以上読み聞かせをしてきた経験を元に、絵本の紹介をしています。
専門書や学術書を読むのも好き!
その中から、日々の保育や子育てに役立ちそうな知識も、深め・濃いめ・具体例多めで、紹介しています。
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