作:つちだのぶこ 出版:小学館
それぞれ個性も得意も違う子どもたち。
そんな個性を認めたら、みんながみんな人気者。
自分が人気なところはどこでしょう?
あらすじ
しょうくんは、大きな声で「おはよう」と言い、みんなを元気にする人気者。
はなちゃんは、授業中に進んで手を挙げ、よく考えてみんなの前でお話ができる人気者。
ひろくんは、休み時間にみんなを誘い、仲間外れをしない人気者。
さやちゃんは、給食当番の時にてきぱき支度が出来、みんなの「いただきます」を楽しくしてくれる人気者。
ゆうごくんは、恐竜のことならなんでも知っている、図鑑博士の人気者。
まいちゃんは、困っているといつも助けてくれる、思いやりがある人気者。
しげくんは、生き物のお世話をよくしてくれる、生き物の命を大切に出来る人気者。
クラスには、まだまだ子どもたちがいる。
他の子はどんな人気者なんでしょう?
『にんきものいちねんせい』の素敵なところ
- それぞれがまったく違う人気者
- 色んな個性が集まって、楽しい一日ができている
- 個性的なみんなで一緒に大切にしたいこと
それぞれがまったく違う人気者
この絵本では、クラスの中の14人全員が、人気者として紹介されます。
それぞれに個性的な14人。
元気なあいさつ、生き物を大切にする、掃除を丁寧にする、おもしろいことを言って笑わせる・・・。
などなど、みんな違う部分で人気者です。
そんな、それぞれの良い部分に注目し、人気者として紹介しているのがとても素敵なところです。
また、たくさんの子どもと個性が紹介されていることで、自分に似た子が見つかりやすいのも素敵なところ。
「これはぼくもやってる」
「これなら私もできそう」
など、あまり意識していなかった、自分のいいところを見つけるきっかけにもなっているみたい。
特にもうすぐ小学校の年長クラスでは、小学校への不安感を、「自分はどんな人気者になるんだろう?」というワクワク感に変えてくれている様でした。
色んな個性が集まって、楽しい一日ができている
さて、この人気者たち。
みんなが、それぞれの場面で個性を発揮していることで、一日がより楽しくなっているみたいです。
朝のあいさつの時間、授業の時間、工作の時間、休み時間、給食の時間、図書室にいる時、ケンカをした時・・・。
場面に合わせて、その子の良さが際立ちます。
一人だけで一日を過ごしても、こんなに楽しく、賑やかな一日にはならないでしょう。
みんなで一緒に過ごしているから、楽しいことがたくさん起こるのだと思います。
そんなことが、14人の姿を見ていると感じられるのです。
それぞれに輝ける場面があり、それが繋がるともっと楽しくなるんだろうなと思わせてくれるのも、この絵本の素敵なところです。
個性的なみんなで一緒に大切にしたいこと
個性を活かし、場面ごとに輝けることを伝えてくれるこの絵本。
ですが、最後にみんなが人気者になるために、共通している大切なことを伝えてくれます。
それは、きっとどの個性を発揮する時にも、大切なこと。
小学校でも、それ以外でも、一日を楽しく過ごすためにとても大切なことでしょう。
この14人は、その大切なことを持っているからこそ人気者になっているのだと思います。
人気者になるために、みんなと楽しく過ごすために一番大切なことを、とてもわかりやすく伝えてくれるのもこの絵本のとても素敵なところです。
二言まとめ
個性豊かな14人の子どもたちの人気者なところを見ることで、自分のいいところを考えるきっかけをくれる。
小学校への不安感を、ワクワクとした期待感に変えてくれる絵本です。
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