まほうでなんでやねん(3歳~)

絵本

文:鈴木翼 絵:あおきひろえ 出版:世界文化社

困った時、イライラした時に言う魔法の言葉。

「なんでやねん!」

これを言うだけで、どんより気分もなんだか明るくなるから不思議。

思いっきり「なんでやねん!」と言いたくなる絵本です。

あらすじ

テレビがつかなくなってお母さんが困っていると、

魔法使いと名乗るおじさんがテレビから出てきた。

テレビを直そうと「オポポ アポーン!」と呪文を唱えると・・・。

リモコンとおしゃぶりが空を飛んだ。

「なんでやねん!」

もう一度呪文を唱えると・・・。

みんなリモコンに変身した。

「なんでやねん!」

すると、冷蔵庫から魔女が出てきた。

魔女がテレビに「ビビン バビン ブー!」と呪文を唱えると・・・。

テレビが凍った。

「なんでやねん!」

さらに呪文を唱えると・・・。

テレビがおしゃれになった。

「なんでやねん!」

すると、今度はクローゼットから長いひげのおじいさんが出てきた・・・。

一体テレビはいつ直るのでしょう。

『まほうでなんでやねん』の素敵なところ

  • ノリがいい
  • テンポがいい
  • 乗せ方が上手

この絵本はノリだけで出来ていると言っても過言ではありません。

よくわからないけど面白い魔法使いたち。

その魔法使いたちのよくわからない魔法。

理由なんていりません。

笑えればいいのです。

そこからの「なんでやねん!」

話のテンポも言葉のテンポも呪文のテンポもとっても気持ちがいいいので、子どもたちは釘付けです。

最初は「えー!なんで!」とツッコんでいた子どもたちも、

中盤くらいから「なんでやねん!」とツッコむようになっていきます。

読んでいる時の子どもたちの一体感と笑いの絶えない感じは本当にすごいです。

その一体感は実はノリとテンポだけではありません。

絵本の中に拍手を求めて盛り上げる場面や、長すぎず短すぎない場面転換など、

本当によく考えられた作りになっているのです。

ノリとテンポを前面に押し出しつつも、盛り上げ方が緻密に計算された大爆笑絵本です。

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