作:山岡ひかる 出版:アリス館
乾杯するとなんだか楽しい気分になりますよね。
この絵本では、飲み物だけじゃなく、色んなもので乾杯します。
さあ、乾杯の準備はいいですか?
あらすじ
ジュースを持った女の子。
お母さんのコーヒーとかんぱーい。
バナナを持ったゾウの親子。
鼻を使って、バナナでかんぱーい。
木にとまっている4匹のトリさん。
木になっているサクランボをくわえて、くちばしでかんぱーい。
海を漂うラッコちゃん。
ラッコちゃんは・・・なにでかんぱい?
『かんぱーい』の素敵なところ
- 一緒に乾杯するのが楽しい
- 簡単なクイズ要素が楽しい
- 読み手と聞き手の繋がる感
一緒に乾杯するのが楽しい
この絵本のなにより楽しいところは、登場人物と一緒に乾杯して楽しい気分になれるところです。
「かんぱーい」の掛け声で、体が勝手に動いて乾杯してしまいます。
この言葉を聞くと、自動的にテンションが上がる本能があるのかと思うくらい、みんなのテンションが上がります。
また、乾杯するものがみんなぞれぞれ違うのもおもしろいところ。
飲み物だけじゃなく、好きな食べ物でも乾杯します。
どんな動物が、どんなもので乾杯するかを見るのも楽しいところなのです。
簡単なクイズ要素が楽しい
それをさらに盛り上げてくれるのが、簡単なクイズ要素です。
動物たちは、乾杯するものを、やんわり隠して持っています。
そこへ「ぞうさんは なにで かんぱい?」と、聞かれます。
得意げに「バナナ!」と答える子どもたち。
答えはほぼ見えていても、正解するのは嬉しいもの。
正解した嬉しさを持って、次のページで気持ちよく乾杯できます。
この、乾杯する前も、乾杯する時も楽しい気分になれるのが、とても素敵なところです。
読み手と聞き手の繋がる感
さて、乾杯するのは絵本の中の動物たちですが、それが投影されてか、読み手と聞き手も互いに乾杯している気分になってくるのが、不思議でおもしろいところです。
「かんぱーい」の掛け声で、読み手と聞き手の視線が重なり、自分たちも乾杯しているみたいなのです。
そして、「かんぱーい」のたびに、この繋がっている感覚が味わえます。
これがとっても素敵なところで、読んでいるだけで自然と繋がりが感じられるのです。
絵本を読み慣れていない人や、絵本を読むのが苦手な人にも、絵本を読む楽しさを感じやすい絵本だと思います。
二言まとめ
色々な動物が、それぞれの好物で次々乾杯していく。
「かんぱーい」というだけで、テンションが上がって、楽しくなっちゃう絵本です。
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