作:かがくいひろし 出版:ブロンズ新社
温かく、気持ちのいいお布団を、色んなものにかけていきます。
溶けたり、育ったり、飛び出したり。
お布団をかけられた時の反応が、どれも個性的でかわいい絵本です。
あらすじ
タコさんが、お布団に横になりました。
そこに、お布団をかけたら・・・。
くるくるとお布団を八本足で抱きしめて眠ります。
ソフトクリームが、お布団に横になりました。
そこに、お布団をかけたら・・・。
温かくて、気持ちよさそうに溶けてしまいました。
アリさんが、とても小さなお布団に横になりました。
そこに、お布団をかけたら・・・。
ニコニコ笑顔。
トイレットペーパーさんが、お布団に横になりました。
そこに、お布団をかけたら・・・。
『おふとんかけたら』の素敵なところ
- 個性的過ぎる寝方と気持ちよさそうな寝顔
- わかりやすくて一緒に言いたくなる繰り返し
- 個性的な布団の柄
個性的過ぎる寝方と気持ちよさそうな寝顔
この絵本のなによりおもしろいところは、お布団をかけた時の個性的過ぎる寝方でしょう。
ソフトクリームは、布団が温かすぎて溶けてしまうし、
アリは、物凄く小さくて、よーく見ないと笑顔が見えません。
こんな風に、それぞれの特性を踏まえた寝方は、どれも予想外のものばかり。
トイレットペーパーや、豆などもとってもおもしろいので必見です。
子どもたちも、
「溶けちゃった!?」
「あったかいからね~」
「にこにこ~」
など、驚いたり、真似をしてみたりと、お布団がかけられるのを楽しんでいるみたいでした。
また、どんな寝方をしていても共通しているのが、とっても気持ちよさそうな寝顔です。
ぐっすりと、気持ちよさそうに眠っています。
その顔はまるで子どもの寝顔のよう。
予想外の寝方に驚かされつつも、眠りの持つ癒しのパワーに肩の力が抜けていくのも、この絵本の素敵なところです。
わかりやすくて一緒に言いたくなる繰り返し
合わせて、わかりやすい繰り返しと文章で作られているのも、この絵本の素敵なところ。
「たこさん たこさん おふとんかけたら・・・くーるくる」
「ソフトさん ソフトさん おふとんかけたら・・・と~ろとろ」
というように、「おふとんかけたら・・・」の先が、とても待ち遠しくなるのです。
文章もわかりやすく語呂がいいので、一緒に言いたくなるのも楽しいところですね。
何度も読んでいると、子どもたちも「おふとんかけたら・・・」とニヤニヤしながら言い始めることでしょう。
個性的な布団の柄
さて、そんな個性的な登場人物たちですが、布団の柄も個性的。
タコなら吸盤模様のかけ布団。
ソフトクリームなら、コーン柄。
アリはちっちゃくて見えない黒い点(多分アリ模様)。
などなど、それぞれのこだわりが感じられます。
子どもたちも、気付いた時には大喜びで、
「あ!コーンになってる!」
「これはアリさんかな?」
と、発見を伝えあっていました。
これはどうなんだろうと思うものや、トリックアートみたいになっているものもあり、この布団の柄のこだわりも、とても楽しく素敵なところの一つです。
二言まとめ
色々なものにお布団をかけた時の、個性豊かな寝方が楽しくも癒される。
見たらぬくぬくのお布団に入りたくなる、お布団の魅力が詰った絵本です。
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