作・絵:あかいしゆみ 出版:教育画劇
次々出てくるたくさんの帽子。
いろんな形と大きさの帽子。
一体誰の帽子でしょう?
あらすじ
出てきたのは赤い帽子。
誰の帽子でしょう?
これは男の子の帽子でした。
次の帽子は、長い耳のようなものがついた帽子。
誰の帽子でしょう?
これはウサギさんの帽子です。
今度の帽子は小さい帽子が二つ。
誰の帽子でしょう?
これはネズミさんの帽子でした。
お次は、帽子の上がなみなみの赤い帽子。
誰の帽子でしょう・・・?
『だれかさんのぼうし』の素敵なところ
- 幅広い色んな帽子
- わかりやすい繰り返しと、言いたくなる決まり文句
- 帽子をかぶった後のお楽しみ
幅広い色んな帽子
この絵本のなんと言ってもおもしろいところは、本当に色々な帽子が出てくるところです。
動物だけにとどまらず、人間や他の生き物(?)の帽子も出てきます。
なんなら帽子なのか怪しいものもちらほら。
頭に被ってさえいればオッケーみたい。
だからこそ、幅広くておもしろいのです。
けっこうわからないものや、「そんな帽子も出てくるの!?」というものもあり、年長さんなど割と大きな子でも楽しめるのも素敵なところ。
幅広い年齢層で盛り上がります。
わかりやすい繰り返しと、言いたくなる決まり文句
また、帽子クイズをより楽しくしてくれるのが、わかりやすい繰り返しと決まり文句です。
「ぼうし ぼうし だーれの ぼうし?」で、クイズを出します。
答えの生き物が出てきたら、「いいね いいね とっても おにあい」という決まり文句で、次のクイズへと行くのです。
このテンポ感が気持ちよく、夢中になってしまいます。
また、決まり文句の語呂がよく、一緒に言いたくなってしまうので、気付いたらみんなで「ぼうし ぼうし だーれの ぼうし?」と大合唱していたりするのも楽しいところです。
帽子をかぶった後のお楽しみ
さて、この絵本は帽子をかぶって終わりではありません。
帽子クイズで、みんなが帽子をかぶった後は、お楽しみが待っています。
そんな「帽子をかぶった後」まで、描かれているのがこの絵本のとても素敵なところです。
帽子をかぶる目的は、やっぱりあれのためでしょう。
かぶった後の楽しみが描かれ、その中で、これまで登場したキャラクターの意外な一面も見られたりもします。
かぶりっぱなしではなく、その後を描くことで、見ている子もより帽子をかぶることが楽しみになるでしょう。
読むと、早く帽子がかぶりたくなってしまうのも、この絵本のとても素敵なところなのです。
二言まとめ
多種多様な帽子が出てくる帽子クイズが、とっても盛り上がる。
クイズだけは終わらずに、帽子をかぶった後のお話までしてくれる、帽子をかぶるのが楽しみになる絵本です。
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