作:カズコ G・ストーン 出版:童心社
空に輝くきれいな花火。
そんな花火を、臨場感たっぷりに閉じ込めたこの絵本。
まるで花火大会を間近でみているみたいです。
あらすじ
真っ暗な夜空に、一筋の線が走ります。
そして・・・ドーンと黄色い花火が空に咲きました。
さらにパパパーンと星のように飛び散る花火。
キラキラキラと、柳のように降ってくる花火も開きます。
また、真っ暗になった夜空に、今度は3本の線が走りました。
そして・・・パッパパンと開いたのは、緑・赤・黄の小さな3つの花火です。
次に3色のもっと大きな花火がドドドーンと上がります。
またまた真っ暗になった夜空に、5本の線が走ります。
今度はどんな花火が上がるのでしょうか?
『はなびド~ン』の素敵なところ
- 本当に花火を見ているような臨場感
- 王道から変わり種まで色んな花火
- 一緒に言いたくなる「は・な・び」
本当に花火を見ているような臨場感
この絵本のなんといっても魅力的なのは、その臨場感にあるでしょう。
まるで、花火大会の会場で見上げているような臨場感。
シューッと筋が空を昇り、ド~ンと開くまでの間だったり、開いた花火の美しさが見事に再現されています。
特に、花火と花火の間の静けさの表現が見事。
打ち上げから開くまでの間だけではなく、花火が連続して開いた後、一度真っ暗に戻り、次の打ち上げまでにあるあの独特の静けさも再現されているのです。
このメリハリが、まさに花火大会の雰囲気をリアルに再現しているのだと思います。
また、音のリアルさも忘れてはいけないところです。
中くらいの花火が「パンッ、ドーン」と上がった後に、
飛び散るような花火が「パパパーン」と上がり、
最後に柳のように流線形に降ってくる花火が「キラキラキラ」。
小さな花火が3つ上がる時には、「パッ、パパン、ポン」と、連続感のある音に。
こんな風に「あの花火はこんな音だな」と、本物の音を思い出すような擬音になっています。
文字だけで説明するのは難しいのですが、本物と絵と擬音がとてもリンクしていてリアルなのです。
王道から変わり種まで色んな花火
そんなとてもリアルな花火ですが、その種類も花火大会のように様々。
色のついたもの、星のように飛び散るもの、柳のように降ってくるものといった王道から、
星やハートなどの形になったものや、スマイリーなどの変わり種までしっかり網羅しています。
そんな次々上がる色々な花火に子どもたちも、
「おっき~!」
「これ見たことあるよ!」
「あっ!ハートだ!」
「きれ~い♪」
と、まるで本当に目の前で花火が上がっているような言葉。
読み聞かせスペースが、花火大会の会場の様でした。
この花火のバリエーションの豊富さも、この絵本の素敵なところです。
一緒に言いたくなる「は・な・び」
さて、とてもリアルに花火が再現されたこの絵本ですが、一つだけ決まり文句のようなものがあります。
それが「は・な・び」という言葉。
花火の一群がひと段落したところで「は・な・び」という言葉で仕切り直し。
場面の切り替えをしてくれます。
そして、つい一緒に言ってしまいます。
なぜか一緒に言いたくなってしまう不思議な魅力があるのです。
言葉がしゃべれる子は、合わせて言うことを楽しみ、
まだ、しゃべれない子は、「は・な・び」という言葉を覚えたり、言えるようになるきっかけになってくれる。
そんな色んな楽しみがこの「は・な・び」に詰まっています。
見るだけでなく言いたくなってしまう「は・な・び」という決まり文句も、この絵本の素敵なところです。
二言まとめ
目の前で次々と上がる、本物そっくりの花火に目を奪われる。
本当に花火大会にきているような臨場感が、味わえる絵本です。
コメント
≪…キラキラキラ…≫のようなオノマトペは、「言語の本質」と身体性(魂)を生む。
オノマトペで数の言葉ヒフミヨ(1234)を探るに、モノへのコン(根)のつぶやき(呼びかけ)で、カタチは、円(〇)か正方形(□)に向かう言語の本質を捉えたい。そこに、すうの[根]として十進法の基における西洋数学の成果の符号(i e π)が、ひふみよに内在化させているとしたい・・・
神話の[根の国]の夢想から、モノ(円環)に、言葉の世界へは、
[コン] [円環 中心]
[コンコン] [半円](2等分の弧と2等分の線分(半径2つ))
[コンコンコン] [3等分の扇形](3等分の弧と弦 √3正三角形)
[コンコンコンコン] [4等分の扇形](4等分の弧と弦 √2正四角形)
に生る。
[ヴェシカバイシス](神聖幾何学)は、同じ2つの円の半径を共有する時の種形のモノです。これを1つの円に納めると2つの種形と2つの銀杏形に生る。この種型2つと銀杏形2つを足すと円に戻ります。この2つのカタチの足し算は、√3(正三角形)が仲立ちして、進み行く円(π)が、数式に観える。
[勾玉]は、太極図の1つの円を小円2つと銀杏形2つにおける、小円と銀杏形を繋げたモノです。これは、基の円の[半分こ]で、数か進み行くというコトと[半分こ]が繋がっていると観たい。
[鏡]は、数の言葉の[1]の『刀札』が、透明で見る方向で、字で言えば、印子字になることで[鏡]の性質をモツことです。
[剣]は、『自然比矩形』がヒフミヨ製造機で、もろはのつるぎ形が[へこんだしかく]を[おおきなふくらんださんかく]に変え[1]を進めるコトです。
数の言葉ヒフミヨ(1234)が、正方形を創り続けるコトと円が時間を創り続けているコトを、[音楽]と[数学]の繋がりで観る。
円環の12等分を1オクターブに対応させると、1オクターブの1~2へ進む12等分は、2の12乗根の等比数列である。
ドレミファソラシドを時計の文字盤に合わせると
ドレミファソラシドが、1 3 5 6 8 10 12 13(1) で、13で1に(進む)戻る。
この数たちは、1は、 始の一 3 5 は、 素数 6は、最初の完全数 8は、偶数による立方数(2³) 10は、十進法の1オクターブ 12は、2番目の完全数 13は、素数 で、数の言葉ヒフミヨが、人(私たち)の日常の生活で使う3・4次元で閉じてい(計算でき)る数と言葉の意味を想う・・・
オノマトペも数学と繋がってしまうのですね!
数と言葉と図形が組み合わさり、まるでパズルのようです。
形を変えつつ、最終的には円に戻ったりと、不思議でおもしろい世界だなあと思います。
前回のコメントの説明もありがとうございます!
「桜舞乱心*いろは詩」が出てきたのは、音楽と数学の繋がりや対応だったのですね。
オクターブと対応するとは思いもしませんでした。
言葉、数学、音楽・・・、どんなものでも数学と繋がるのを見ていると、数学で表せないものはないのではないかと思えてきます。
2番目の完全数は、28で12は完全数ではない。すみません・・・
音楽の長調と短調を振り子時計の文字盤に割り付けると12区分と音階の7区分を観ると、
長調は、1 3 5 6 8 10 12 1(13)[ドレミファソラシド]に、
短調は、1 3 4 6 8 9 11 1(13) [ラシドレミファソラ]に、
なり、長調は、半音軸が垂直で、短調は、半音軸が水平になり、人(私たち)が宇宙から観たら地球表面にへばりついた[形態空間(ニッチ)]に、棲んでいる身体性を想う・・・
「アリになった数学者」森田真生文から、[1]とは何かの問いかけがあり、数学の身体性を音楽の旋律に夢想します・・・
音楽は、時間が不可欠だが、数の言葉ヒフミヨにも時間が潜み込んでいるとしたい・・・
数学の時間性は、〇の[π+1]の2組の式を4つの{i](π/2)の動的な内在を・・・
□は、4つの[1]と[i](π/2)の静的な内在としたい・・・
数学するコトそのものが、時間性を捉え[-1]が、『自然比矩形』から正方形(□)の連続(実)構造を創り続け直交座標を手に入れたと観たい・・・
[e]は、静的時間を [π]は、動的時間をモツと夢想する・・・
『アリになった数学者』すごくおもしろそうですね!
こんな絵本があったとは・・・。
音と数字の対応を、宇宙から見た地球の俯瞰図に繋げるなんて想像もしませんでした。
さらには時間に。
こういう話を聞いていると、記号だと思っていた数が、とてもいきいきと動いているように感じられます。
やっぱり違う視点でものを見るのっておもしろいです!