ゆうごはんなにたべたい?(1歳~)

絵本

作:かけひさとこ 出版:赤ちゃんとママ社

楽しみな夕ご飯。

みんなが食べたいメニューが次々出てくる絵本です。

本物そっくりなメニューの数々に、きっとお腹がなるでしょう。

あらすじ

家族で過ごす、夕食時。

お母さんが、夕ご飯になにを食べたいかみんなに聞きました。

男の子はオムライスが食べたいのはオムライス。

ケチャップで顔を描くのです。

お兄ちゃんはハンバーグ。

もちろん、目玉焼きがのっているやつ。

お姉ちゃんが食べたいのはたまごサンドイッチ。

卵がたっぷり詰まっています。

お父さんはアツアツのおでん。

味がしみ込んでいたら最高です。

おばあちゃんはキッシュがいいと言いました。

レストランで食べた味が忘れられないみたいです。

おじいちゃんは海鮮丼。

イクラがたっぷりのったものがいいみたい。

みんなバラバラですが、男の子があることに気付きます。

「全部卵がのってる!」

みんなもそれを聞いて驚きます。

「ほんとだ!!」

と、その時、お母さんが「夕ご飯できたわよー」と呼びに来ました。

どうやら、中々決まらないので作ってしまったみたいです。

一体、夕ご飯はなにになったのでしょうか?

『ゆうごはんなにたべたい?』の素敵なところ

  • 本物そっくりで美味しそうなメニュー
  • バラバラに見える中の共通点
  • 間違いない大人気メニューと伏線回収

本物そっくりで美味しそうなメニュー

この絵本のなんといっても素敵なところは、すべてのメニューが美味しそうなことでしょう。

オムライスのふんわり感。

ハンバーグの匂いがしてきそうなほどのジューシー感。

これでもかと卵が詰まって、パンが膨らんでいるたまごサンド・・・。

どれも、絵本に手を伸ばしたら食べられそうなほどのリアリティで描かれます。

見ていたら、よだれが出て。お腹が空くことうけあいです。

子どもたちも、

「全部美味しそう~」

「決められないよ~」

と、嬉しい苦しみを味わっている様でした。

そして最終的には、

「全部食べちゃおう!」

と片っ端から手を伸ばす、本能に忠実な子どもたちなのでした。

決められないほど魅力的で美味しそうなメニューが、この絵本の一番の魅力です。

バラバラに見える中の共通点

そんな次々出てくるメニューですが、肉から海鮮までジャンルはバラバラ。

まったく統一感がありません。

ですが、男の子はたった一つの共通点に気付いてしまいます。

それが卵。

この絵本が食べ物がどんどん出てくるだけの絵本なら、共通点など必要ないかもしれません。

ですが、この絵本の趣旨は、みんなで今日の夕ご飯を決めること。

そんな建設的な話し合いのために、共通点を見つけるというのはとても大切なことです。

この話し合いという部分が、きちんと自然に描かれているのも、この絵本のとても素敵なところなのです。

そして、これがしっかりとした伏線になっているのも・・・。

間違いない大人気メニューと伏線回収

さて、そうこうしているうちに時は過ぎ、待ちきれなかったお母さんが、夕ご飯を完成させてしまいました。

このメニューがなんとも無敵。

ここまでに出てこなかったのが不思議なメニュー。

リクエスト給食や、子どもの好きな食べ物ランキングの王者でもあるメニューでした。

これまで悩んでいた子も、一気にこのメニューに魅了されます。

もちろん、この無敵のメニューが最後に出てきたのも素敵なところ・・・ですが、もっと素敵なところがあります。

それが大切な伏線回収です。

これがなかったら、きっとみんなで夕ご飯のメニューを話し合ったのが、ほとんど無意味になってしまっていたでしょう。

けれど、この伏線回収があることで、みんなで話し合い、「みんなが食べたい」と思う一つの共通点を見つけ、それが夕ご飯に反映されるという、話し合った時間が有意義だったことへ繋がります。

なにより、食べたかったものが一部でも、夕ご飯に入っているという、家族みんなの満足感へ繋がっているのです。

最終的なメニューの魅力だけでなく、家族の話し合いの結果をメニューに入れてくれる結末も、この絵本のとても素敵で温かなところだと思います。

二言まとめ

本物そっくりの美味しそうなメニューの数々に、思わずお腹がなってしまう。

美味しそうなメニューだけでなく、みんなが満足するメニューが出来るまでの過程も素敵な絵本です。

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