せんたくばさみなにしてあそぶ?(4歳~)

絵本

作:さとうゆみか 撮影:西山悦子 出版:福音館書店

生活必需品の洗濯バサミ。

これっておもちゃになるのを知っていますか?

では、どんな風に遊べるのか見てみましょう。

あらすじ

洗濯バサミでなにをしよう?

洗濯バサミの左右に、洗濯バサミをつけたら、鳥みたいな形になった。

洗濯バサミの持ち手のところへ洗濯バサミを繋げれば、どんどん大きくなっていく。

色んな繋げ方をして、どんどん並べていくと、そこはまるで動物園。

ワニのような形、馬のような形、ペンギンのような形・・・。

輪っかだって作れるし。それで輪投げだってできる。

いろんな形のやじろべえだって。

二つの洗濯バサミの口同士を縦と横にして挟めば、洗濯バサミ飛ばしもできる。

さらには、お皿のような形に繋げ、そこに縦に繋げていくと・・・。

噴水みたいな形になった。

繋げていくほど、発想が広がる洗濯バサミ。

なにして遊ぶ?

『せんたくばさみなにしてあそぶ?』の素敵なところ

  • 真似したくなる楽しそうな洗濯バサミ
  • 目を見張るほど美しい洗濯バサミ
  • 絵本の続きは自分の家で

真似したくなる楽しそうな洗濯バサミ

この絵本の楽しいところは、たくさんの洗濯バサミの遊び方が載っているところです。

しかも、その種類の豊富さや、クオリティ、スケール感がものすごい。

繋げて遊ぶ基本的な遊びから、バランスを取るやじろべえ、洗濯バサミの特性を活かした洗濯バサミ飛ばし、自分の体を使ったけんけんぱなど、本当にいろんなタイプの遊びが紹介されています。

洗濯バサミで、こんなにたくさんの遊び方があるなんて。

しかも、繋げる遊びなどのクオリティもものすごい。

見開きいっぱいに洗濯バサミの動物が並んだ動物園のようなもの。

どうやって繋がっているのかぱっと見わからないくらい複雑なやじろべえ。

幾何学模様のようなけんけんぱのフィールド・・・。

などなど、どれも洗濯バサミのイメージとはかけ離れた複雑な形をしています。

こんなのを見せられたら作ってみるしかないでしょう。

この時、よーく見たらどやって繋がっているかわかるようになっているのも素敵なところ。

全部真似して作れます。

見たら、その内容が凄すぎて作って見たくてうずうずしてしまうのです。

目を見張るほど美しい洗濯バサミ

また、形がすごいだけではなく、目を見張るほど美しいのも、この絵本の素敵ですごいところです。

その秘密は、色のついたクリアな洗濯バサミ。

半透明なことで、作品がよりきれいに、鮮やかに映ります。

さらには綺麗なグラデーションになるような色選び。

噴水など大きなものを作る中で、一番下から青→緑→黄緑→黄色→オレンジ→赤と変わっていく様は、ライトアップされた噴水を使ったイルミネーションみたいです。

さらには、これで輪っかを作ると、まるで曼荼羅模様。

それが、見開きページいっぱいに広がるのだから、形と色、両方の美しさで目が奪われてしまうのも当然です。

その姿はまさにアート。

作品を見ているだけでも飽きないくらい写真が美しいのも、この絵本のとても素敵なところです。

絵本の続きは自分の家で

さて、そんな素敵な作品や遊び方が目白押しのこの絵本。

材料が身近にあるものだけに、見たらやらないわけにはいきません。

すぐに洗濯バサミを探し出すことでしょう。

この見たらすぐにやりたくなり、しかも簡単に始められるもこの絵本のすごいところ。

小難しいことは考えず、ただ繋げるだけでもおもしろい。

いろんな形がすぐに出来てしまいます。

一度楽しさを味わってしまえば、洗濯バサミがブロックなどのようなおもちゃに見えてくることでしょう。

しかも、洗濯バサミの数があれば、この絵本は大きなものを作る教科書にもなってくれます。

設計図をみるように、手元の洗濯バサミと、絵本の写真を見比べて頭をひねるのは、とてもよい体験になることと思います。

こんな風に、洗濯バサミで遊べることに気付かせてくれ、やってみたい意欲を湧かせ、さらにはチャレンジングな課題まで提供してくれる。

まさに遊びの教科書のような、読んだ後が本番と言ってもいいような絵本なのです。

二言まとめ

洗濯バサミとは思えない、美しいアートのような作品に目と心を奪われる。

同時に、自分でも同じものを作ってみたくなる、遊びの教科書絵本です。

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