作:かしわらあきお 出版:学研
どんどん出てくる重機たち。
運んでいるのは食べ物です。
みんなどこに運んでいるのでしょう?
あらすじ
買い物かごが置いてあり、そこから・・・
トラックが荷台にキュウリを乗せて運んでいます。
ブルドーザーがリンゴを押して運んでいます。
キャリアカーがケチャップとマヨネーズを荷台に乗せて運んでいます。
ヘリコプターが吊るした網に、卵を乗せて運んでいます。
クレーン車がソーセージをクレーンで釣り上げ運んでいます。
ダンプカーが大きなキャベツを荷台に乗せて運んでいます。
フォークリフトがパンとジャム、牛乳を持ち上げて運んでいます。
色んな食べ物を運ぶ重機たち。
彼らが運び込むその場所は・・・?
『はこぼはこぼなにはこぼ』の素敵なところ
- 次々出てくるかわいい重機
- 次々出てくる馴染み深い食べ物たち
- 重機になってお手伝いがしたくなる
次々出てくるかわいい重機
この絵本のまず楽しいところは、ページをめくるたび出てくる重機たちでしょう。
かわいくデフォルメされていますが、重機らしい力強さは健在です。
トラック、ダンプカー、クレーン車、ブルドーザー・・・。
車好きなら大興奮なラインナップ。
車が大好きな子が、ページをめくるたび早押しクイズのように「ブルドーザー!」と、重機の名前を答えていました。
さらには、その重機に合わせた効果音もついていて、
トラックなら「ぶっぶー」
ブルドーザーなら「がががー」
キャリアカーなら「ごとごとごとー」
臨場感を高めてくれます。
しかも、この音がどれも言いやすく、真似して一緒に言いたくなるのもポイント。
「ぶっぶー」「がががー」と子どもたちも一緒に言って、さらに盛り上がるのです。
この、簡単でわかりやすい言葉とともに、次々とかわいい重機が出てくるのがこの絵本の楽しくて素敵なところです。
次々出てくる馴染み深い食べ物たち
また、重機とセットで、次々と食べ物が出てくるのもおもしろいところ。
食べ物はどれも馴染み深いものばかりで、一度は見たことがあるでしょう。
キュウリ、リンゴ、ソーセージ・・・。
どれもとっても美味しそうです。
子どもたちは「りんご!パク!」「食べちゃった!」と、食べるのに忙しそうで嬉しそう。
この食べ物ならではの遊びも、この絵本の楽しいところでしょう。
重機と食べ物、子どもの好きなもの同士のセットで、子どもを釘付けにしてしまうのも、この絵本の素敵なところです。
重機になってお手伝いがしたくなる
さて、そんな重機たちが食べ物を運んでいく先は、とてもありふれたところでした。
きっと買い物から帰ってきたら、お父さん、お母さんとすぐにそこに向かうでしょう。
買い物かごから、その場所へ食べ物を運ぶ光景は、まさにお父さんお母さんの動きと一緒。
それを見ていたら、自然と子どもは重機になってお手伝いしたくなることでしょう。
トラックになりキュウリを運び、
ブルドーザーになりリンゴを運び・・・。
気分はまさに重機です。
もしくは「ブルドーザーお願いします!」とリンゴを渡せば、喜んで運んでくれることでしょう。
そんなイメージお手伝い遊びに、自然と繋がってしまうのも、この絵本の素敵なところ。
これは、馴染み深く大好きなものを組み合わせた、この絵本ならではの楽しいところなのだと思います。
二言まとめ
重機と食べ物という、子どもが大好きなもの同士を組み合わせてしまった。
ページをめくるたびに、言葉が飛び交い、大盛り上がり間違いなしの絵本です。
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