文・絵:マリー・ホール・エッツ 訳:よだ・じゅんいち 出版:福音館書店
動物や虫たちと遊びたくて追いかけた経験はありますか?
追いかけると、得てしてみんな逃げていくと思います。
そんな動物や虫たちと仲良くなるためには・・・。
あらすじ
ある晴れた日。
女の子がはらっぱに遊びに行きました。
バッタが一匹、草の葉にとまっていました。
一緒に遊ぼうと捕まえようとすると跳んで行ってしまいました。
カエルが一匹、池の側でじっとしていました。
一緒に遊ぼうと捕まえようとすると跳ねて行ってしまいました。
その後も、カメ、リス、ウサギ・・・と色々な生き物と遊ぼうと捕まえようとしましたが、みんな逃げて行ってしまいました。
誰も遊んでくれないので、池の側の石に腰掛けました。
そのまま音を立てずに座っていると・・・。
『わたしとあそんで』の素敵なところ
- おひさまの日差しが降り注ぐ温かな絵
- 小さい子がよくやる生き物との遊び方がよく描かれている
- 相手の気持ちに立った遊び方がわかりやすく温かく描かれている
この絵本のすべてのページに、優しい顔をしたおひさまがキラキラした光を降り注いでいる様子が描かれます。
その光の下で、優しく温かなタッチの女の子と生き物たちが表情豊かに描かれていきます。
特に、女の子に捕まえられそうになった生き物の行動のリアルなこと。
子どもたちからも「あるある」と納得の声が聞こえてきます。
普段自分もやっている捕まえに行く関わり方も、客観的に絵本で見ると「それじゃ逃げちゃうよ」と口々に言う子どもたち。
自分の姿を客観的にみるきっかけになっているみたいです。
では、生き物と遊ぶためにはどうしたらいいか。
その方法は生き物の気持ちを考えたらわかるものでした。
生き物がびっくりしないように関わる。
相手の気持ちに立って行動する。
当たり前のようで難しいことがわかりやすく、温かく描かれた絵本です。
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