作:ロジャー・デュポアザン 訳:やましたはるお 出版:BL出版
ボロボロの家を買い家族みんなでリフォームする。
とても楽しそうですが、一つ問題が・・・。
壁を何色にするのかで、家族4人それぞれ好きな色が違います。
でも、みんなが納得いく色にしたいもの。
話し合いが始まります。
あらすじ
ある4人家族が引っ越すための家を探していました。
色々見て回りましたが、家族の決めた家は屋根裏部屋に年寄りフクロウが住み着くボロボロの古い家でした。
まもなく、たくさんの業者が入り、家の修理に大騒ぎになりました。
年寄りフクロウはこの騒ぎで眠れなくなり、別の家へ飛んで行ってしまいました。
さて、色も塗らなければなりませんが、面白そうなので自分たちで塗ることにしました。
娘は春の花に合う赤にしようと言いました。
息子は夏の緑に合うように黄色にしようと言いました。
お母さんは秋の落ち葉に合う茶色にしようと言いました。
お父さんは冬の雪に合わせて緑にしようと言いました。
そして話し合った結果、それぞれの壁にそれぞれの季節の色を塗り、はる・なつ・あき・ふゆいろいろのいえにすることになりました。
翌日ペンキを買いに行きました。
しかし、赤・青・黄色の三色しかありませんでした。
その三色を買いうちに帰ると、お父さんが色を混ぜ始めました。
黄色と青で緑。
赤と黄色でオレンジ。
お父さんはどんどん色を作っていきます。
これでいろいろのいえが出来ると安心したその時、お父さんがいいことを思いつきました。
一体何を思いついたのでしょう。
家の壁は何色になるのでしょうか。
『はる・なつ・あき・ふゆいろいろのいえ』の素敵なところ
- 困ったことを知恵と工夫で解決していく痛快さ
- 色の知識がわかりやすく描かれている
- 最後に選ぶ意外な色
古くて、ボロボロの家をリフォームしようと思っている所から、この家族の力強さが感じられます。
そして、なんでも面白くしてしまう痛快な魅力があります。
何色で塗るかを話し合った時にはいろいろのいえにしようという発想が出てくる。
ペンキが足りないときは、混ぜ合わせて自分で作る。
さらにそこから新しい発想へとどんどん発展させていきます。
これが見ていて、とてもワクワクさせられます。
その鮮やかな色使いも相まって、「緑になった!」「綺麗!」と子どもたちからも声が上がります。
この色の混ぜ合わせがとてもわかりやすく、見た後には自分で混ぜ合わせて色を塗りたくなります。
子どもたちも「僕は赤にする」「私は紫」など、塗る気満々で見ています。
無事色も出来、いろいろのいえが完成するかと思いきや、ここからまさかの一工夫が。
最後まで飽きさせない作りになっています。
色のことが楽しく学べて、最後までワクワクさせてくれる絵本です。
コメント