【絵本】ねこガム(2歳~)

絵本

作:きむらよしお 出版:福音館書店

男の子が風船ガムを膨らませた。

すると、ガムはネコの顔の形になりました。

今度は、ネコが男の子を吸い始め、男の子がネコの口の中に!?

あらすじ

男の子が風船ガムを噛んでいました。

風船ガムを膨らませるとどんどん大きくなり・・・

ネコの顔になりました。

すると、ネコが男の子を吸い始め、口の中に。

なんと、男の子がガムになってしまいました。

またネコが風船ガムを膨らませると、男の子の顔に。

男の子とネコは、お互いに息を吹きあいます。

どんどんどんどん吹きあいます。

そして・・・。

『ねこガム』の素敵なところ

  • 風船ガムがネコになる予想外なおもしろさ
  • 男の子が吸われてしまうという予想外すぎる驚き
  • 予想通りだけどびっくり仰天な結末

風船ガムがネコになる予想外なおもしろさ

この絵本のとてもおもしろいところは、予想外の展開に満ちているところでしょう。

なんせ、風船ガムを膨らませたら、それがネコの顔になるのですから。

子どもたちも驚いて、

「ガムがネコの顔になったよ!」

「本当に生きてる!?」

「本物のネコなの!?」

と、大慌て。

シンプルに驚いていました。

このただ単純に、予想外すぎる驚きをくれるのが、この絵本のとても楽しいところ。

盛り上がること間違いなしで、読んでいても、見ていてもとても楽しいものになっています。

男の子が吸われてしまうという予想外すぎる驚き

ただ、驚きはこれだけでは終わりません。

ネコが男の子を吸いこみ始めるのです。

この展開は、風船ガムは、ネコになるより予想外。

だって、男の子がガムになってくちゃくちゃされてしまうのですから。

これには、

「え!?吸いこまれちゃった!?」

「ぐちゃぐちゃになっちゃったよ!?」

「男の子がガムだったの!?」

と、戦慄が走ります。

驚きとおもしろさと同時に、予想外を超えすぎて、若干ホラーな感覚になるのが印象的。

なかなか他では味わえないおもしろさを感じられることでしょう。

この、男の子がガムになるという、まさかの逆転現象も、この絵本のとてもおもしろいところです。

どちらがガムなのか、頭がこんがらがってくる感覚が、だまし絵を見ているようでとても楽しいですよ。

予想通りだけどびっくり仰天な結末

さて、そんな男の子とネコは、最後の場面で、お互いに負けないよう空気を送りあいます。

どんどん白熱して、毛を逆立てるくらい、本気で空気を送りあう男の子。

風船に空気・・・。

もちろん、予想通りの結末が待っています。

けれど、それが抜群におもしろい。

「ああ、割れちゃう割れちゃう・・・」

「もうやめたほうがいいよ~」

と、ハラハラドキドキの子どもたち。

ドキドキしながらも、次に来るであろう展開を「まだか?まだか?」とワクワクもしています。

そして、期待通りのあの場面。

これが、盛り上がらないはずありません。

ページをめくったとたんに来るこの結末に、

「あー!!」

と、声をそろえて叫ぶ子どもたち。

往年のコントのような、安定したおもしろさと盛り上がりが保証されています。

この驚きに満ちた展開からの、予想通りの風船らしい結末が、予想通りに盛り上がっておもしろいとこも、とても読みがいのあるところです。

二言まとめ

風船ガムがネコになり、男の子とガムの立場が逆転するという、予想外の展開に楽しい驚きが止まらない。

最後は「風船といえば」という、予想通りの鉄板オチで間違いなく盛り上がるナンセンス絵本です。

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