作:じゅえき太郎 監修:須田研司 出版:KADOKAWA
この虫図鑑はただの図鑑ではありません。
雑木林で暮らす虫たちの様子がいきいきと躍動的に描かれます。
樹液を吸う姿も、カブトムシとクワガタムシのけんかも!
この絵本で雑木林を覗いてみませんか?
あらすじ
夏休みのおばあちゃんの家にやってきた男の子。
裏山の雑木林へ探検に出かけました。
雑木林に入った途端、カブトムシとクワガタムシがけんかをしています。
そのそばには樹液を吸う他の虫たちもいます。
けんかはカブトムシがクワガタムシを投げ飛ばし、カブトムシの勝利に終わりました。
男の子が進んでいくと、キラリと光るものがありました。
それはキラキラと輝くタマムシでした。
一緒にオオムラサキもいます。
男の子がタマムシを眺めていたその時、「ブ~ン」という音が・・・。
その正体はスズメバチでした。
男の子は逃げ切れるのでしょうか。
『すごい虫ずかん ぞうきばやしをのぞいたら』の素敵なところ
- 実写かと思うほどリアルな絵
- 絵だからこそ表現できる躍動感
- わかりやすく、よくまとまった説明文
この絵本の絵のリアルさは表紙を見ただけで伝わってくると思います。
虫好きだったら、思わず手に取ってしまうでしょう。
そんなリアルな絵で、カブトムシ、クワガタムシ、チョウ、セミ、ハチ、トンボなどたくさんの虫たちが描かれます。
その選出もまた秀逸です。
珍しすぎず身近な虫だけど、こっそりレアなものも混ぜてあります。
見つかるか見つからないかのギリギリのラインを攻める選出。
だからこそ、見ている虫好きの子どもの心をガッチリつかんで放しません。
また、絵だからこその迫力や躍動感も見どころです。
カブトムシとクワガタムシのけんかや飛んでくるスズメバチの迫力のすごさは、写真よりも直感的に伝わってきます。
そして図鑑ということで、虫ごとに説明文が用意されているのですが、それのまとまりがすごい。
比較的短い文章で、その虫の特徴や豆知識がとてもわかりやすくまとめられているのです。
なので、子どもたちにもよく伝わり、「え!?そうなの!?」などと驚いたり、「見つけてみたい!」と興味を持つ子が圧倒的に多かったのが印象的でした。
読んでも、見ても楽しくてわかりやすい本当におすすめの図鑑です。
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