【絵本】ルンランルンラン(4歳~)

絵本

作:PEIACO 出版:世界文化社

嬉しくって踊りだしたウサギさん。

ルンラン ルンラン ルンランラン。

そのリズムが次々伝わり、嬉しい楽しい輪が世界へ広がっていく絵本です。

あらすじ

遠くの村のウサギの家の庭に、野の花が咲いた。

それを見たウサギは嬉しくなって、心が躍り、ハーモニカを吹きたくなった。

ハーモニカの素敵な音色を聞いた鳥も、じっとしていられなくなり、空へと飛び立ち歌を歌う。

その歌を聞いていたのは、家を白に塗っていたペンキ屋さん。

白く塗るのはやめて、色とりどりに塗りだした。

それを近くで見ていたアイス屋さんは、楽しくなって3段アイスに大サービス。

子ネコたちがそのアイスを買いに来て、大喜びで走っていく。

子ネコの首にはおそろいのリボン。

走るとリボンがひらひら揺れる。

それを見てやってきたのはチョウチョたち。

たくさんのチョウチョが集まって、森に向かって追いかけっこを始めたよ。

森をあちこち飛び回ったチョウチョは、森のみんなにごあいさつ。

その楽しさが夜空の星にも伝わった。

楽しい気持ちは、夜空の星を伝って海を越え、向こうのあの町のおやすみまえの小さな赤ちゃんのもとへ。

赤ちゃんを、優しい夢へといざなった・・・。

朝になり、目を覚ますとご機嫌な赤ちゃん。

その笑い声を聞いていたのは、外のつぼみ。

思わずほころび花が咲き、他のつぼみにも広がっていく。

町中の花が咲き、いい香りが広がると、また誰かの心が躍りだす。

どこまでもどこまでも・・・。

『ルンランルンラン』の素敵なところ

  • 踊る心を言葉にした「ルンラン ルンラン ルンランラン」
  • どんどん広がる楽しい気持ち
  • 最後に飛んで行った「ルンラン」が届く先

踊る心を言葉にした「ルンラン ルンラン ルンランラン」

この絵本のなにより素敵なところは、心が躍る気持ちを言葉にしてくれているところでしょう。

きれいなものを見たり、嬉しいことがあった時、つい飛び跳ねてしまったり、笑い出したくなるような心が躍る気持ち。

でも、それって実は言葉にするのが難しいとても感覚的な気持ちです。

そんな気持ちをこの絵本では「ルンラン ルンラン ルンランラン」と、その気持ちにぴったりな言葉で目に見え、口で言えるようにしてくれているのです。

これにより、絵本の中に広がる嬉しい気持ちが、とてもよくわかるようになるし、そんな気持ちになった時、わかりやすく人に伝えることもできるのです。

なにより、口に出すと楽しくて、「ルンラン ルンラン ルンランラン」と言うことで心が躍りだすことでしょう。

この、日ごろから感じてはいるけれど、実は言葉にするのが難しい心が躍る感覚を、ぴったりな言葉で表現されているのが、この絵本のとても素敵なところです。

ぜひ、心躍る体験があった時、この言葉を口に出してみてください。

きっと、その気持ちが周りにも伝わって、「ルンラン ルンラン ルンランラン」になりますよ。

どんどん広がる楽しい気持ち

そんな嬉しい「ルンラン ルンラン ルンランラン」は、ウサギだけでは止まりません。

ウサギが気持ちを乗せて、ハーモニカを吹くことで、「ルンラン ルンラン ルンランラン」が次々と広がっていくのです。

この楽しさがどんどん広がっていくのも、この絵本のとてもおもしろいところとなっています。

ウサギから、鳥、ペンキ屋さん、アイス屋さん、子ネコたちにチョウチョたち・・・。

と、どんどんウサギのもとを離れ広がっていく「ルンラン ルンラン ルンランラン」。

気付けば空を越え、海まで越えてしまいます。

しかも、きっかけは名前も知らない野の花が咲いたこと。

それだけ見れば、とても小さな出来事でしたが、広がるにつれその嬉しさや楽しさは様々な形になり広がっていきます。

まさにバタフライエフェクトのおもしろさが、わかりやすく凝縮されているのです。

最初は、

「鳥さんも!?」

「ペンキ屋さんまで!?」

と、驚いていた子どもたちでしたが、その広がりがわかってくると、次はどこに広がっていくのかワクワクして見るように。

「次はだれに広がるのかな?」

「森の木じゃない?」

「お星さまにまで伝わったよ!」

と、どこまでも広がる様子を楽しそうに見ていました。

この、一輪の野の花から始まった「ルンラン ルンラン ルンランラン」が、海を越えどこまでも広がっていくおもしろさと不思議さが入り混じった感覚も、この絵本のとても楽しいところです。

最後に飛んで行った「ルンラン」が届く先

さて、こうして広がっていった「ルンラン ルンラン ルンランラン」。

最後に描かれるのは、楽しそうにシャボン玉を飛ばす女の子です。

そう、絵本は終わっても、「ルンラン ルンラン ルンランラン」の繋がりが途切れてはいないのです。

こうなってくると、自然とそのシャボン玉はどこに飛んでいき、誰に繋がるのかが気になります。

もしかしたら、公園で飛んできたシャボン玉は「ルンラン ルンラン ルンランラン」のシャボン玉かもしれない。

このシャボン玉が飛んできたから、家の近くの桜の木が咲いたのかもしれない。

その木で花見をしたから、自分の心も「ルンラン ルンラン ルンランラン」になったのかもしれない。

と、想像の連鎖が続くのです。

それも心が躍る楽しいもの限定で。

そんな想像が楽しくないわけありません。

それだけでも心が躍りだしてしまうでしょう。

この、次への繋がりを予想させる終わり方で、絵本を閉じた後も、楽しい想像がどんどん膨らみ、心が躍り続ける楽しさを味わえるのも、この絵本のとても素敵なところです。

読み終わった後、シャボン玉が飛んで行った先を、ぜひ想像してみてください。

楽しいことがどんどん頭に浮かぶこと間違いなしです。

二言まとめ

心が躍る楽しい気持ちを「ルンラン ルンラン ルンランラン」という、目で見え耳で聞こえる形にしてくれた。

「ルンラン ルンラン ルンランラン」が連鎖してどんどん広がり、いつの間にか自分の心も踊りだす、嬉しい楽しい絵本です。

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