作:スーザン・ステゴール 訳:青山南 出版:ほるぷ出版
重機のたくさん出てくる本は数あれど、この絵本は一味違います。
測量士や工事の人にまで注目しています。
さらに建てるだけじゃなく、そこに引っ越してきて町が出来るまでを描いています。
わかりやすいのに壮大な絵本です。
あらすじ
工事現場に、鉄球をつけたショベルカーがやってきました。
どんどん壊していきます。
次に測量士がやってきて、測ったり印をつけています。
今度はブルドーザーがやってきて、土を削り、動かしていきます。
また、ショベルカーがやってきて、土を掘っていきます。
その後も、ダンプカー、ミキサー車・・・と順番にやってきて、段々と町が出来ていきます。
一体どんな町になっていくのでしょう。
『ショベルカーがやってきた!』の素敵なところ
- 重機だけでなく、測量士や工事の人など働く人も主人公
- わかりやすく、勢いのある文章
- 更地にして、町に人が住むまでを描いた壮大な物語
この絵本の素敵なところは、重機だけでなく働いている人も同等に紹介されている所です。
しっかり一場面を使って紹介されています。
工事現場で見かける測量士などは子どもにとって疑問の対象だったりするので、そういうところまで網羅しているのはさすがです。
また、紹介しているページだけでなく、運転している姿や、その後ろで作業している人たちもいきいき描かれています。
でも、そこまで範囲を広げるとわかりにくくなったり長くなりがちですが、この絵本はそんなことはありません。
「きた、きた、ショベルカーだ!ショベルカーがやってきた」
「きた、きた、そくりょうしだ!そくりょうしがやってきた」
のように、勢いのあるわかりやすい文章で紹介します。
そして、仕事の内容もそれをしている人や、そこから出ている音の場所に文字が書いてあり、直感的にわかりやすい工夫がされています。
なので、説明も長くなりすぎず、どんな仕事をしているのかすぐにわかります。
そして、この絵本で描かれるのは工事をするところだけではありません。
工事が終わり、町が出来、そこに人が移り住んで暮らし始めるまでをしっかり描いています。
かっこいいだけでなく、その仕事の繋がる先まで描かれている絵本は珍しいと思います。
壮大で、細かいところまでピックアップしているのに物凄くわかりやすいすごい絵本です。
コメント