作:シゲタサヤカ 出版:絵本の杜
オニの好物を知っていますか?
それはもちろんおにぎりです。
そんなおにぎり好きなオニたちのおにぎり愛と人間愛溢れるお話です。
あらすじ
オニたちはおにぎりが大好きです。
なのでおにぎりばかり食べています。
そんなオニたちがいつものように山でおにぎりを食べていると、シイタケ取りに来た人間に会いました。
しかし、人間たちはオニを見るなり逃げていきました。
でも、オニたちは自分たちが怖がられているとはつゆ知らず、オバケでも見たのかと勘違いしておにぎりを食べていました。
しばらくして、オニは人間の落とした弁当箱に気付きました。
中身はおにぎりでした。
でも、時間が経って固くてパサパサ、おまけに少し臭います。
それを食べたオニたちは、「こんなものを食べている人間がかわいそう」と、自分たちが作る美味しいおにぎりを食べさせてあげることにしたのです。
たくさんのおにぎりを作るといざ町へ!
ですが、町に着くと人間たちは大慌てで逃げていきました。
そこでオニたちは考えました。
「突然お邪魔したから驚いたのでは?」と。
オニたちはお知らせしてから行くことに決めました。
次の日、お知らせをしてから町に降りていきました。
町に着くと、お知らせを聞いていたため、そこには誰もいませんでした。
そこでついに、自分たちが怖がられていることに気付きます。
どうしたものかと悩んでいると、なにやらオニたちはひらめきました。
翌日、町に降りてきたオニたちを見て、町の人間たちはびっくり!
オニたちのひらめきとは・・・。
『オニじゃないよおにぎりだよ』の素敵なところ
- コントを見ているようなオニたちの勘違い
- 人間思いで一生懸命なオニたち
- おにぎり好きのオニならではのひらめき
まるで、勘違いコントを見ているようなオニたちの勘違い。
「今度こそ大丈夫」と意気込んでいくオニたちと人間の反応が笑えます。
見ている方も「オニだからなのにね!」と少し呆れつつも楽しそうです。
そんなオニたちの原動力は「人間に美味しいおにぎりを食べさせてあげたい」という熱い思い。
怖がられても逃げられても、あの手この手で人間の元へと通います。
その一生懸命な姿がとっても愛くるしく人間愛とおにぎり愛に溢れています。
そんなオニだからこそ考え付いた究極のひらめき。
これには見ている子どもたちみんな「えー!?」ととてもいい反応。
驚いたり、あっけに取られたり。
でも、最後は頑張りが報われて「よかったね!」と笑顔になります。
そして「おにぎり食べたくなっちゃった」。
見ていると、おにぎりが食べたくなってしまうおにぎり愛の詰まった絵本です。
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