作:荒井良二 出版:小学館
いいことが重なる日。
そんな日は朝の星座占いから幸せ気分な一日です。
でも、もしかしたら悪いことも、幸せ気分がいいことだと感じさせてくれているのかも。
本当は毎日いい日なのかもしれません。
あらすじ
僕はぬいぐるみのクマ。
初めて手紙をもらった。
その手紙は本物のクマからの招待状だった。
僕は出かけた。
バスに乗って運転手さんにクマに会いに行くことを伝えたら乗せてくれた。
ロープウェイの係の人もとてもやさしかった。
山の上のお店ではおじさんがドーナツをおまけしてくれて、小さなライトを貸してくれた。
小さなライトで暗い山道を歩いた。
険しい岩山を登った。
すると、クマたちが歌って、踊っていた!
僕を仲間に入れてくれ、たくさんごちそうしてくれた。
そして、クマたちの話をしてくれた。
こんないい日がずっと続くのでしょうか。
『そりゃあもういいひだったよ』の素敵なところ
- とてもポジティブなぬいぐるみのクマにこちらも明るい気持ちになる
- 「そりゃあもう!」と思わせてくれる幻想的できれいな絵
- 自分にその日あったいいことを振り返る機会になる
主人公のクマはとってもポジティブです。
小さな幸せもとても喜び、全身と言葉で思い切り表現します。
「そりゃあもう」「おいしかったあ!」「そりゃあもううれしくて」
などなど、本当に嬉しかったことや幸せだったことが伝わってきます。
不思議なことに読んでいると、子どもの反応も優しいものやポジティブなものが増えていきます。
「やさしかったね」「よかったね」などの言葉が増え、ポカポカとした温かい雰囲気が広がります。
ぬいぐるみのクマから素敵な影響を受けているみたいです。
そんな素敵な旅ですが、ところどころに息をのむような美しい光景が広がります。
光り輝く満天の星空。
きらきらとした朝日。
小さな幸せの中に、これらが加わることによって心から「そりゃあもう!」と思わせてくれます。
そんな大小のいいことがたくさん詰まったお話を見ていると、自分の一日が思い返されます。
その日あったいいこと。
「お散歩に行った」「きれいなお花を見つけた」「大きいブロックを作った」
と、いいことがどんどん浮かんできます。
悪いことが出てこないのは、この絵本の幸せパワーを受けているからなのかもしれません。
そんな元気と幸せ気分をたくさんもらえる絵本です。
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