作:のぶみ 出版:えほんの杜
子どもの頃、妖精を探したことはありませんか?
キラキラとしてかわいらしい妖精。
本気で妖精を探した女の子を通して、妖精のことが少しわかる。
そんな女の子の夢を叶える絵本です。
あらすじ
女の子のアンちゃんが花に水をあげていると、目の前を小さな蝶みたいな人が通り過ぎました。
ママに聞いてみますが、弟の世話に忙しくて話を聞いてくれません。
怒ったアンちゃんはもう一度妖精を探すことにしました。
すると、とても小さな靴を見つけました。
アンちゃんはその靴の大きさに合わせ、お城を作りました。
そのお城で、妖精の王子様とお姫様に踊って欲しかったのです。
でも、集まってきたのはアリやダンゴムシ、バッタなどの虫たちでした。
アンちゃんは仕方なく妖精が来るまでは、虫たちと踊ることにしました。
順番に踊っていき、最後に並んでいたのは本物の妖精でした。
そして、踊る相手にアンちゃんを指さしたのです。
妖精が粉を振りまくと、アンちゃんの体が宙に浮き、空中でのダンスが始まりました。
その後、妖精の秘密も教えてくれました。
妖精が「一番大切なものは誰かにあげる」という秘密を教えてくれたのを聞いて、アンちゃんは宝物の拾った靴を妖精にあげることにしました。
すると妖精がお礼に呪文を唱え始めました。
その呪文に応えて、庭中の花が集まってきます。
妖精の呪文に一体どんなことが起こるのでしょうか。
『あたし、ようせいにあいたい!』の素敵なところ
- 女の子の夢が詰ったお話
- とてもかわいらしい絵で描かれる物語
- 表紙裏の妖精図鑑の癖が強すぎる
この絵本には女の子が目をキラキラさせる要素が満載です。
妖精、お城、王子様、そして、自分がお姫様になり妖精に魔法をかけてもらう。
きっと、夢見て憧れて、ごっこ遊びなどの設定にした子も多いと思います。
そんな要素をアンちゃんを通して体験できるので、女の子は目をキラキラさせて見ていました。
男の子は女の子ほどキラキラさせていませんでしたが、虫が出てくる場面で大盛り上がりしていたのがおもしろかったです。
そんな夢の詰まったお話ですが、その絵もまたかわいらしく素敵です。
きっと、こんな妖精に会いたくて、こんなお姫様になりたいと言うイメージそのままなのではないでしょうか。
また、かわいい絵の中にはたくさんの妖精が隠れています。
その数なんと50人。
最後の図鑑と合わせて妖精を探して遊べるのもおもしろいところです。
さて、そんな妖精図鑑ですが、ここだけなぜか癖がすごいことになっています。
特に、妖精の名前です。
みみずの体を持った妖精の名前は「みみずにはいってるよくん」
口に手を当てている女の子の妖精は「あらやだわひめ」
頭に乗っていた妖精は「あたまにのってるねガール」
と完全に直感でつけたことうけあいなのです。
そんな妖精が50人乗っているので必見です。
他にも妖精に会う方法や、会った時の話に妙にいアリティがあり、やってみたくなるものばかりです。
妖精がよくいる場所もなんだかわかるような気がするものばかりで、散歩先などでのイメージをきっと広げてくれるでしょう。
そんな妖精やお姫様を夢見る子に読んであげたいお話です。
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