作:五味太郎 出版:偕成社
独特の響きを持つ文字「ぬ」。
そんな「ぬ」だけで作られたこの絵本。
おんなじ「ぬ」だけど、色々な「ぬ」。
文字の楽しさや奥深さが味わえる絵本です。
あらすじ
屋根の上を猫が「ぬ ぬ ぬ」と歩きます。
そこに、屋根の裏から大きなおばけが「ぬ」と出てきて猫はびっくり!
3人の家族が家の中でご飯を「ぬ ぬ ぬ」と食べています。
そこに、窓から大きなおばけが「ぬ」と出てきて3人はびっくり!
イスに腰掛けテレビを「ぬ ぬ」と見ているおじいさん。
じゅうたんの中から大きなおばけが「ぬ」と出てきて、おじいさんもテレビに中に人もびっくり!
その後もおばけは色んな人の所へ「ぬ」と現れます。
おばけを見たみんなの反応は様々。
それぞれの「ぬ」が出てきます。
ぜひ色んな「ぬ」をご堪能ください。
『ぬぬぬぬぬ』の素敵なところ
- 「ぬ」だけで作られていることによる、小さい子も直感的にわかるおもしろさ
- 予想を裏切るおばけの出現法に大きい子も楽しめる
- 小さい子も大きい子も一緒に言いたくなる「ぬ」
絵と「ぬ」の読み方で話が進むこの絵本は、小さい子でも直感的に楽しめます。
わかりやすい絵と「ぬ」という効果音がよくあっているからだと思います。
しゃべれない子も指差しなどで場面を楽しみ、しゃべり始めの子は「ぬ」と自分で言ってみたりします。
楽しめるのは小さい子だけではありません。
大きなドアから出てくると思いきや、じゅうたんから出てきたり、気付いてもらえず頑張ってみたり、邪魔にされてみたりと、予想外の行動や反応に大きい子も大笑い。
そんな小さい子から大きい子まで楽しめるこの絵本ですが、読んでいるとみんな自然と「ぬぬぬ」と言い始め、おばけが出てくる所では「ぬ!」と楽しそうに言い始めるのです。
きっとみんな音の気持ちよさや楽しさは感じているのでしょう。
単純な中にも予想外が盛り沢山。
小さい子から大きい子まで音の気持ちよさが楽しめる絵本です。
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