作・絵:さとうわきこ 出版:福音館書店
雨が続くと、洗濯物がたまりがち。
久しぶりの晴れ間に思い切り洗濯をしていると、
変わった洗濯物が・・・。
あらすじ
洗濯が大好きな母ちゃんがいました。
でも、嵐のような雨が続き、中々洗濯が出来ませんでした。
やっと晴れたので、洗濯母ちゃんと子どもたちは川で洗濯をすることに。
たまった洗濯物を全て洗い終えましたが、洗い足りない洗濯母ちゃん。
洗えるものを探していると、川をトゲトゲの変なものが流れてきました。
洗濯母ちゃんは泥だらけのトゲトゲを拾い、次々と洗っていきました。
その中には丸くて大きなものもありました。
トゲトゲと大きくて丸い変なものを洗濯バサミで吊るして干すと、そこにお日さまの光が当たりました。
すると、みんなピカピカ光り出します。
変なものは星と月だったのです。
星と月は大雨続きで空から落っこちてしまったのでした。
そうこうしているうちに空は夕焼け。
そこで、子どもが気付きました。
空に一番星が出ていないのです。
星も月も落っこちてしまったので、空が空っぽになってしまったのです。
星と月は無事に空に帰ることが出来るのでしょうか。
『あめのちゆうやけ せんたくかあちゃん』の素敵なところ
- 晴れた日に思い切り洗濯する気持ちよさ
- 雨で星と月が落ちるという、素敵な世界観
- その世界観を引き継いだ星と月の空へのもどし方
この絵本は理屈抜きで洗濯する気持ちよさを感じさせてくれます。
輝く太陽、洗濯ひもいっぱいに干され風にそよぐ洗濯物。
見ている人にも、晴れた日のそよ風が感じられるようです。
そんな中、まさかの汚れ物、月と星が流れつきます。
その理由は雨で星と月が落っこちたから。
科学的に見たらありえません。
でも、地上から見上げたら星も月も雨に濡れているし、風にだって飛ばされそう。
そんな純粋に見上げた星や月を元にした世界観が素敵です。
これは星と月を空に戻す時にも感じます。
きっと大人では思いつかない、子どもならではの空に戻す方法です。
子どもたちも目をキラキラさせて「やってみたい!」という方法。
そんな素敵な世界観の中、洗濯の気持ちよいにおいを感じる爽やかな絵本です。
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