作:アンドレ・ダーハン 訳:角田光代 出版:学習研究社
空に昇るお日さまとお月さま。
それはまるでお父さんとお母さんのように見えることも。
そんな2人の子育ては愛情がたっぷりと詰まっています。
ほっと、心が温まるとっても優しい絵本です。
あらすじ
大きな空には太陽のお父さん、月のお母さん、かわいい赤ちゃんたちが暮らしていました。
寝る時間になりましたが、子どもたちは寝ようとしません。
そこで、お母さんは子守唄を歌ってあげました。
お父さんはギターで伴奏してくれます。
すると、赤ちゃんたちはすやすやと眠ってしまいました。
赤ちゃんたちが眠ると、お父さんとお母さんは2人で散歩に出かけました。
お互いに日々の感謝を伝えながら。
お父さんとお母さんは夜空に瞬く星たちを見つけました。
そして、星を赤ちゃんたちのおみやげに持って帰ることにしました。
朝がやってきて、お父さんとお母さんは持って帰ってきた星を赤ちゃんたちの朝ごはんにしました。
朝ごはんも食べ終わり、お父さんとお母さんの友だちの所に遊びに行くことになりました。
友だちのいるところは地球です。
お父さんとお母さんの友だちとはいったいどんな相手なのでしょうか。
どんな楽しいひと時が待っているのでしょう。
『ちいさなたからもの』の素敵なところ
- 優しく柔らかな絵
- 表情や言葉の一つ一つに赤ちゃんへの愛情が溢れている
- お父さんとお母さんのお互いへの感謝や尊敬にも溢れている
この絵本の特徴的なところは、アンドレ・ダーハンの描く優しく柔らかな絵です。
見ているだけで、心が穏やかになり落ち着くふわっとして柔らかなタッチと色使い。
絵を眺めているだけでも優しい気持ちになってきます。
そんな優しい絵で描かれるこの絵本。
太陽のお父さんや月のお母さんが発する言葉や、見せる表情もとても優しく柔らかで愛情に溢れています。
本当に本当に赤ちゃんたちが大切で、かわいくてたまらないことが伝わってきます。
そして、この絵本のもう一つ特徴的なのが、赤ちゃんだけでなく、お父さんとお母さんがお互いへの感謝や尊敬を伝えあっている所です。
赤ちゃんが寝た後の2人きりの時間。
散歩に出かけて、お互いに言葉を贈り合います。
このお父さんとお母さんの関係が本当に素敵なのです。
赤ちゃんへの愛情だけではなく、夫婦の感謝や愛情も確かに感じることが出来る。
そんな、優しさと愛情に溢れた絵本です。
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