作:エリック=カール 出版:偕成社
友だちを探してたくさんの動物に声をかけるネズミ。
ネズミが声をかけ動物たちが出てくるたびに、次は何の動物かとワクワク。
たくさんの想像力がかきたてられる絵本です。
あらすじ
友だちを探している一匹のネズミ。
「ね、ぼくのともだちになって!」と色々な動物に声をかけていきます。
最初に声をかけたのはウマでした。
でも、ウマは草を食べています。
次に声をかけたのはワニでした。
ワニの背中には鳥が乗っています。
その後も、ライオン、カバ・・・と声をかけていきますが中々友だちは出来ません。
ネズミに友だちは出来るのでしょうか。
『ね、ぼくのともだちになって!』の素敵なところ
- わかりやすい繰り返しの展開
- しっぽを見て、なんの動物か予想するのが楽しい
- 動物とネズミの会話を想像する楽しさ
セリフも構図もわかりやすい繰り返し。
ネズミが動物のしっぽに「ね、ぼくのともだちになって!」と言い、ページをめくると動物の全体像が描かれています。
そして、また次のしっぽへ・・・。
この繰り返しがわかりやすく、物語に入り込み想像力を存分に引き出してくれます。
まずは、「次はなんの動物だろう?」という想像力。
しっぽを見て考えます。
次に出会った動物とのやり取りへの想像力。
動物とのやり取りのセリフがないからこそ、動物の仕草や表情から想像力が膨らみます。
子どもたちからも「今、ごはん食べてて忙しいんだよ」
「食べちゃうぞって言われたんじゃない?」
「小さすぎるよって言われてるんだよ」
など、様々な言葉が。
それぞれの物語が展開しているようです。
そんなわかりやすさの中に、十人十色の物語が生まれる。
懐の深い絵本です。
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