おいでよ!むしのもり(4歳~)

絵本

作:タダサトシ 出版:小学館

魅力的な、森に住む虫たち。

そんな虫たちと友だちになって遊べたら。

そんな夢を叶えてくれる絵本です。

今日の虫の森では、一体どんな出来事が起こるのでしょうか。

あらすじ

男の子のさっちんは、虫の森に住んでいるオオクワガタのオオクワくんと友だちです。

一話目:水泳大会

暑い夏の朝。

さっちんはオニヤンマさんから、水泳大会の招待状をもらいました。

そこでさっちんとオオクワくんは、泳ぎの練習をすることにしました。

でも、全く泳げず、さっちんは溺れそうになっていました。

そこで、カミキリくんとカブトムシくんが、木でカヌーを作ってくれました。

さっちんとオオクワくんはカヌーの練習を始めます。

何度も練習し、ついにスムーズに漕げるようになりました。

いよいよ、水泳大会本番。

たくさんの虫たちが参加したり、応援したりしています。

ゴールにはみんなの大好きな食べ物が。

みんなでご飯を食べながら、来年は泳げるようになって出ることを約束するのでした。

二話:迷子のヘラクレスくん

三話:秋の虫の森

と、3本立ての、虫との日常を楽しく描いた、虫探しが楽しくなる絵本です。

『おいでよ!むしのもり』の素敵なところ

  • デフォルメされつつも、リアルな虫の絵
  • さっちんと同じ大きさの虫たち
  • 虫たちとの日常を当たり前のように描いているところがいい

この絵本にはたくさんの虫たちが出てきます。

カブトムシ、クワガタムシ、カミキリムシなどから、タガメ、ゲンゴロウ、アメンボなど。

本当にたくさんの虫たちが出てくるのですが、どれも表情豊かに描かれます。

その表情などはデフォルメされているのですが、その体の作りなどはとてもリアル。

足の作りや、腹の構造、それぞれの虫の口の違いなどまで細かく描かれているのです。

この虫としてのリアルさが、この絵本の一つの魅力であることは間違いありません。

そして、この虫たちは人間のさっちんと同じ大きさです。

普通に一緒に歩いているし、しゃべります。

まさに同年代の友だちといった様子。

でも、この大きさや表情のデフォルメと、リアルな虫の構造のバランスがこの絵本の素敵なところなのです。

そのバランスの取れた絵で繰り広げられる、虫たちとさっちんの飾らない日常。

それが、この絵本の世界観に妙な現実味を与えてくれるのです。

「自分も森に行ったら、こんな風に虫たちと遊べるんだろうな。」

と、自然と思わせてくれる現実味。

これはこの絵本だからこそ味わえるものだと思います。

この絵本を読んだら、虫を探して一緒に遊びに行きたくなること間違いなしな絵本です。

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