はらぺこゆうれい(4歳~)

絵本

作:せなけいこ 出版:童心社

たくさん遊ぶとお腹が空きます。

実はオバケもお腹が空きます。

はらぺこのオバケは知恵を絞ってお供え物をもらおうとしますが・・・。

悲哀と夢が混ざり合った絵本です。

あらすじ

あるところに、はらぺこの幽霊がいました。

友だちの幽霊に、「人間を脅かすと怖がって食べ物を供えてくれる」という話を聞きました。

さっそく、杵と臼を使い驚かすことに。

しかし、これを見た人間は自動で動く杵と臼に大喜び。

どんどん餅をつかせて、みんな持って行ってしまいました。

はらぺこ幽霊はふらふらになって墓場に戻り、そのまま倒れてしまいました。

それを見た閻魔大王はびっくり。

鬼にはらぺこ幽霊を連れてくるように言いました。

はらぺこ幽霊を助けようと鬼が迎えに行きました。

はらぺこ幽霊は無事に閻魔大王の所へ行って、ごはんを貰えるのでしょうか。

『はらぺこゆうれい』の素敵なところ

  • 哀愁漂うはらぺこ幽霊
  • 行動が全部裏目に出てしまう
  • 平和(?)なまさかの展開

最初からはらぺこで、後姿から哀愁がほとばしるはらぺこ幽霊。

一生懸命杵をつく姿。

墓場で倒れている姿。

全てに哀愁を漂わせて、物凄く応援したくなります。

でも、どんなに応援しても、いたずらをすれば人間は驚くどころか大喜び。

倒れている時でさえ、全ての行動が裏目に出てしまうからどうしようもありません。

そんなはらぺこ幽霊にも最後には救いが待っています。

しかし、その救いは夢はあるけど斜め上な展開です。

ただ、表情は幸せそうなのできっとハッピーエンドでしょう。

なかなか報われない、哀愁漂う幽霊のオバケ絵本です。

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