作:三浦太郎 出版:偕成社
大きくて力強い重機。
その姿や轟音に憧れる子も多いと思います。
そんな重機たちを、「まかせとけ」を合言葉に、かっこよく描いた絵本です。
あらすじ
パワーショベルがダンプカーに言いました。
「土を運んでください」
するとダンプカーは言いました。
「まかせとけ!」
ホイールローダーがオフロードダンプカーに言いました。
「砂を運んでください」
オフロードダンプカーは言いました。
「まけせとけ!」
乗用車がレッカー車に言いました。
「故障です。運んでください」
レッカー車が言いました。
「まかせとけ!」
他にも色々な重機たちが「まかせとけ!」と働きます。
『まかせとけ』の素敵なところ
- 心くすぐる重機たち
- 絶対言いたくなる「まかせとけ!」
- 終わりを教える最後の一言
この絵本の主役の重機たち。
デフォルメされてかわいらしくなりつつも、重機独特の重厚感や角ばった感じは失われていません。
しっかりとメカメカしく、子どもの車好きの心をつかみます。
また、出てくる重機が正式名称なのもにくい所。
パワーショベル、オフロードダンプカー、クローラークレーンなど、マニアックな名前が盛り沢山。
でも、そのチョイスが小さい子にはトラックやクレーン車で通じるので、読むのに困らないところもにくいです。
大きくなった時に、このマニアックさに目を輝かせることでしょう。
そして、その重機たちが仕事を頼まれたときの決まり文句。
「まかせとけ!」
このかっこよさと、力強さはまさに重機にピッタリです。
子どもは絶対真似します。
生活の中でも、頼まれたときになりきって「まかせとけ!」と返事をしたりします。
しかし、最後の一言は実は「まかせとけ!」ではありません。
これにより「おわり」がとてもわかりやすく、気持ちよく最後を迎えることが出来ます。
これは特に小さい子に満足感を与えてくれます。
かわいい中でも、重機感を失わない。
マニアックなこだわりにニヤリとさせられる重機愛に溢れた絵本です。
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