作:三浦太郎 出版:偕成社
高いところに運ぶための車たち。
車の一部が伸びる様はかっこいい!
そんな伸びるロマンが詰った絵本です。
あらすじ
クレーン車が鉄骨を吊り上げ、作業場まで運びます。
届くかな?
「届いた!」
フォークリフトが荷物を高いところに持ち上げます。
届くかな?
「届いた!」
リフト車が上の棒に標識を取り付けます。
届くかな?
「届いた!」
他にも色々な車が、高いところに色々なものを届けます。
『とどくかな』の素敵なところ
- 伸びる車の不思議さとかっこよさ
- 絶対言いたくなる「とどいた!」
- 最後は一人じゃ届かないけれど・・・
この絵本の車はただの車ではありません。
高いところに物や人を届けるための特殊な車です。
その特殊な仕事ゆえに、伸びるという特殊な機構が備わっています。
そこにはメカメカしいロマンが詰まっているのです。
それを思う存分楽しませてくれるのがこの絵本です。
デフォルメされつつも、伸びる構造がしっかり描かれた絵は機械そのもの。
ページを行ったり来たりすれば、思う存分伸びる機構を堪能できます。
そして、車は高い所へなにかを届けます。
届いた時の「とどいた!」の一言が、やりきった感を味あわせてくれます。
それはまるで、自分が車や運転手になったようです。
だからこそ子どもたちは嬉しそうに「とどいた!」と言うのでしょう。
この絵本の最後の車はコンクリートミキサー車です。
でも、自分だけでは高い所まで届きません。
このちょっと違う展開に、子どもの注目が集まります。
飽きさせない工夫と一緒に、「自分だけでは届かない時にどうしよう」という視点を持たせてくれ、視野を広げる刺激も与えてくれます。
そんな、車が伸びるというロマンが思い切り詰め込まれた絵本です。
コメント