文:中川ひろたか 絵:柳原良平 出版:金の星社
まだしゃべれない子だって、大好きな人に意思を伝えたい。
そんな時、指差しと一緒に発するのが
「あっ!」
そんな初めの言葉「あっ!」をたくさん言いたくなる絵本です。
あらすじ
「あっ」
男の子が車を見つけました。
ぶっぶー!
「あっ」
男の子が電車を見つけました。
ごごごごごー!
「あっ」
男の子が船を見つけました。
ぼーぼー!
「あっ」
男の子が飛行機を見つけました。
きーん!ばいばい。
『あっ!』の素敵なところ
- 子どもが真似したくなる、真似しやすい音がたくさん
- 子どもの好きな乗り物もたくさん
- 終わりがわかりやすい
この絵本は子どもが真似したくなる言葉で出来ています。
「あっ」と読むと、子どもたちも「あっ!」。
しゃべれない子も自然に指差しを始めます。
次の「くるま」や「でんしゃ」は少し難しめ。
でも、段々と真似っこしてきます。
そして走行音の「ぶっぶー!」や「ごごごごごー!」はとても言いやすく、本当に走っているような力の入れ具合で真似してきます。
自然に言葉が出したくなる作りになっているのです。
また、出てくるものも車、電車、船、飛行機とみんなが知っていて、好きな乗り物ばかりです。
しかも、デフォルメされ過ぎず、本物に近く描かれているのも、現実の世界と言葉を繋げてくれています。
この絵本は繰り返しで描かれていて、最後が「ばいばい」で終わっています。
こういう所も、小さい子に向けた絵本として、終わりがとてもわかりやすくなっています。
大好きな乗り物えを見ながら、思う存分「あっ!」という言葉や指差しでおしゃべりが出来る。
読んでくれる人と、しゃべれなくてもおしゃべりしたくなる絵本です。
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