たぬきのひみつ(2歳~)

絵本

作:加藤休ミ 出版:文溪堂

人に言えない秘密はありますか?

タヌキにも言えない秘密がありました。

しかし、今回特別に教えてくれるみたいです。

動物たちの知られざる秘密が今明かされます。

あらすじ

タヌキには誰にも教えていない秘密がありました。

「誰にも言っちゃいけないよ。」

タヌキのおへそは・・・

たこ焼きだったのです!

すると、リスも秘密を教えてくれました。

リスの尻尾は・・・

エビフライでした!

さらにアヒルまで。

アヒルのくちばしは・・・

なんとカステラ!

知られざる動物たちの秘密が明かされていく中、タヌキにはさらなる秘密がありました・・・。

『たぬきのひみつ』の素敵なところ

  • ナンセンス絵本ならではの予想の斜め上をいく秘密
  • 違和感のなさすぎる食べ物への変化
  • どれも物凄くかわいくて美味しそう

この絵本で明かされる動物たちは深刻な様子で秘密を打ち明けます。

しかし、聞いてみるとどれも突拍子もないものばかり。

子どもたちの予想は木っ端みじんに打ち砕かれて、「えー!?」と驚くばかりです。

ページをめくるたびに新鮮な「えー!?」が飛び出します。

徐々に慣れてくると、食べ物を予想し始めますが、この絵本の発想の自由さの前に全然当たりません。

でも、突拍子もない中に謎の説得力があり、秘密が明かされてみるとなんだか納得してしまうのが不思議なところ。

なぜか、リスの尻尾がエビフライだろうと「なるほど~」と受け入れてしまいます。

それはきっと絵の力だと思います。

この絵本、動物と食べ物が物凄くフィットしているのです。

そのまま森にいてもおかしくないほどの一体感を持っているのです。

この突飛な発想と自然な絵の一体感が、この絵本をより魅力的にしているのだと思います。

なにより、動物たちの仕草や表情が物凄くかわいく、食べ物はどれも物凄く美味しそう。

正直、絵を見ているだけでも十分に楽しく、癒され、お腹が空きます。

特に、この絵本を読み終わった時、無性にたこ焼きが食べたくなっていることでしょう。

驚きと、かわいさと、美味しさがぎっしり詰っている、

突拍子のない秘密も、自然と受け入れられてしまうナンセンス絵本です。

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