作:ふくべあきひろ 絵:かわしまななえ 出版:PHP研究所
いるのかいないのか定かではない未確認生物たち。
どんな未確認生物がいるのだろうと思ったらこの絵本。
一日だけその生物になりきってわかりやすく紹介してくれます。
子どもたちには馴染みの薄い生物たち。
だからこそロマンが詰まった絵本です。
あらすじ
UMA図鑑を読んでいる男の子。
その生態が気になり、一日変身して確かめてみることに。
一日ネッシー・・・
一日ビッグフット・・・
一日宇宙人・・・
次々に未確認生物に変身していきます。
他にもたくさん出てくる未確認生物たち。
全部知っているかな。
『いちにちなぞのいきもの』の素敵なところ
- 未確認生物たちが生き生きとリアルに描かれている
- 紹介の仕方がユーモアたっぷり
- 読み終わった後には探しに行きたくなってしまう
デフォルメされつつも特徴を捉えたリアルな絵で未確認生物たちが描かれます。
また、ページめくりを使った遊び心も随所に盛り込まれており、未確認生物たちをより生き生きとさせています。
紹介の仕方もユーモアたっぷりで、最初の方は真面目に紹介しています。
が、宇宙人を呼ぶ方法や、ジョーク、迷路など段々と遊び始め子どもを飽きさせません。
そして読み終わった時には、すっかり未確認生物に夢中にさせてしまいます。
お気に入りに生物が見つかったり、「あの公園にいるかな」とすっかり探す気満々になっています。
おばけや妖怪とは違った不思議な生き物たちと出会える貴重な絵本です。
『いちにちなぞのいきもの』のおすすめの読み方
- 全く知らない生き物も多いので補足しつつ読む
- 子どもの反応に受け答えしつつじっくり読む
- 振りを作ってページをめくる
馴染みの薄い生物がたくさん出てくるので、絵を見せながら質問に答えたり、情報を補足しながら読むと、よりその生物への理解や愛着が深まると思います。
そして、たくさんの疑問や質問の声が出てくると思うので、答えつつ、共感しつつ、一緒に謎な生態を考えつつ読んでいくと楽しい絵本です。
また、ビッグフットが遠くから走ってきて、ページをめくるともう目の前にいる!というように、いくつかページめくりを使った遊びが用意されています。
そういうところでは不意を衝くよう、「遠くから走ってくるね」と言ってみたり、「タッタッタッ」という走ってくる音から続けざまにページをめくるなどの振りを作ってからめくるとより盛り上がります。
ビッグフットの顔のアップを見て「うわっ!」と素でびっくりしていました。
そんなロマンと夢とおもしろさがつまったこの絵本。
きっと子どもたちの世界を広げてくれると思います。
ぜひ自分の読み方を編み出してみてください。
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