おばけと友だちになる方法(4歳~)

絵本

作:レベッカ・グリーン 訳:岸本佐知子 出版:福音館書店

みんな怖がるオバケ。

そんなオバケと友だちになる方法があるとしたら・・・。

あなたは友だちになりたいですか?

あらすじ

怖がられているオバケですが、実はとっても可愛くて、友だちを欲しがっているのです。

はじめに

オバケは簡単に見つけられないので、自分から探すのはやめましょう。

にこにこ親切にしていれば、オバケの方からあなたを見つけてくれます。

オバケが見つけてくれたかもと思ったら、簡単チェックシートで本当にオバケか確かめます。

第一部~オバケの基本

オバケは傷つきやすいので逃げたりしてはいけません。

まずはにっこり笑って手を振り、自分の名前を言いましょう。

いい人だとわかれば、オバケはついてきます。

家に案内しましょう。

第二部~オバケの世話

第三部~ずっといっしょに

と、オバケと友だちになる方法が描かれていきます。

『おばけと友だちになる方法』の素敵なところ

  • とっても具体的な方法の数々
  • かわいいけれどちゃんとオバケ
  • オバケとの一生涯が描かれる

この絵本ではタイトルからもわかる通り、オバケと友だちになる方法が描かれます。

その方法が、飼育図鑑のように物凄く具体的に描かれているのが素敵なところ。

遠慮して家に入らないときは、ふ~っと息を吹きかけて家へ入れてあげる。

オバケの好物だけでなく、オバケと一緒に作る料理のレシピまで細かく描かれる。

オバケのお風呂への入れ方や、子守唄などなど。

細かな注意点までしっかり具体的に描かれます。

見ていると、自分がオバケと友だちになった時のことを、自然と想像できてしまうのです。

子どもたちも「うちだったら、フワフワの毛布あるからベッドにしよう」など、自分の家でのお世話の仕方に思いを巡らせているようでした。

そんなかわいいオバケですが、かわいいだけではありません。

ちゃんとオバケらしい不気味なところもあるのです。

好物がカビだらけビスケットと爪の垢のジャムだったり、好きなことが毛虫拾いだったりと、一緒に暮らすハードルも感じさせてくれます。

でも、それがリアルさをさらに引き立ててくれ、オバケとの暮らしを真剣に考えさえてくれるのです。

さて、この絵本の中で特に素敵だと思ったのが、オバケと出会った子ども時代だけで終わらないところです。

オバケと友だちになった女の子が、大人になり仕事を始め、お母さんになり、そして年老いて亡くなる。

そんな一生涯にわたる、オバケとの友情を描いているのです。

そして、オバケとの友情ならではのその後も・・・。

これもまた、友だちなった後のその後まで想像できて、よりオバケとの生活のイメージを膨らませてくれています。

オバケと友だちになる方法がとても具体的に描かれている。

読めばきっと、あなたもオバケと友だちなることが出来る絵本です。

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