文:ジャン-バプティスト バロニアン 絵:ガブリエル ルフェブル 訳:牧すみ 出版:フレーベル館
将来の夢、出来たら夢みたいなこと。
もしくは、寝ている時に見てる夢。
色んな夢が混ざり合った、少し不思議なお話です。
あらすじ
ぼくはイヌ。
夢見るイヌ。
ぼくは色んな夢を見ている。
机に向かい好きな言葉を書き留める。
空に浮かぶ雲の上でのんびり昼寝。
街角でサンドイッチ・ドッグになってみる。
小さなボートで世界一周。
レーシングカーの運転もしてみたい。
写真家や料理人も。
まだまだ出てくる夢、夢、夢。
『ゆめのまたゆめ』の素敵なところ
- たくさん出てくる多種多様な夢
- 広がっていく自分の夢
- でも、これって誰の夢?
この絵本にはとてもたくさんの夢が出てきます。
簡単に出来る夢。
空想みたいな夢。
将来の仕事の夢。
何者にも縛られず、やりたいことがどんどん出てくる楽しい時間。
「これいいな」
「あ、やってみたい!」
「雲の上ってフカフカそう~」
と、子どもの頭の中にも夢が膨らみます。
そして、さらに膨らみ大きくなっていきます。
「私は宇宙まで行ってみたい」
「ピアノも弾きたいな」
「逆上がりしてみたい」
と、自分の夢が広がっていくのです。
自由な夢をたくさん見たからこそ、自分の夢も自由に広がっていくのでしょう。
でも、この絵本、最後にすごい仕掛けを用意してくれているのです。
この仕掛けで、うっとり夢見ていた子どもたち大混乱。
急に哲学的な問いを投げかけられます。
楽しい夢の話から、不思議な夢の体験へ。
この急展開と不思議体験も、間違いなくこの絵本の魅力だと思います。
イヌの見る夢を通し、無限に広がっていく夢・・・。
と、思いきや急に一点に引き戻される、不思議な夢のお話です。
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